Vino Storia

ワインのお話

山梨 / 勝沼

シャトー勝沼

Chateau Katsunuma

鳥居平の斜面でぶどうを育ててきた今村家のワイナリーで、地下のセラーで長く寝かせた甲州を少しずつ世に出しています。

  • 見学 休止中
  • 試飲あり
  • ショップ
  • レストラン
レンガ造りの塔に「Chateau Katsunuma」の文字があるワイナリーの建物と、手前の刈り込んだ植え込み
写真: Yoshio Kohara / CC BY 3.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

見学・予約

見学
休止中

営業案内

営業時間
ワインショップ 9時〜17時(山梨県の観光サイト。2026年6月1日時点の情報)
レストラン鳥居平 ランチ 11時〜15時、ティータイム 15時〜17時、ディナー 17時30分から(ラストオーダー20時)
定休日
ワインショップ 12月31日(山梨県の観光サイト。2026年6月1日時点の情報)
レストラン鳥居平 年中無休
試飲
ワインショップで無料(公式サイトは「豊富な無料試飲」と、ジュースの無料試飲を案内)
ショップ
あり(ワインショップ シャトー勝沼。直売店でしか買えない「ワインズヒル」も置く)
飲食
レストラン「レストラン鳥居平(トリイビラ)」(同じ敷地のフランス料理店。ディナーではワイナリーからの贈りものとしてチーズが出る)

工場見学は当面のあいだ中止です。公式サイトの「ワイナリー」のページには「見学は無料・予約不要」という以前の案内も残っていますが、同じページとトップページに中止のお知らせがあるので、表は中止として書きました。
試飲をするなら、運転しない人と一緒に行くか、駅から歩くかタクシーを使ってください。
ワインショップの営業時間は公式サイトで確かめられなかったため、県の観光サイトの値を書いています。 情報は2026年11月3日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
山梨県甲州市勝沼町菱山4729
電車で
JR中央本線 勝沼ぶどう郷駅からタクシーで3分、歩いて15分
車で
中央自動車道 勝沼インターチェンジから5分
駐車場
普通車60台、バス10台(山梨県の観光サイト。2026年6月1日時点の情報)

ワイナリーの話

シャトー勝沼とは?

シャトー勝沼(Chateau Katsunuma)は、山梨県甲州市勝沼町の菱山(ひしやま)にあるワイナリーです。勝沼ぶどう郷駅から歩いて15分ほどの道沿いに、ワインショップとフランス料理のレストランが並んでいます。レストラン鳥居平のディナーには、ワインを造る会社からの贈りものとして、何種類かのチーズが添えられます。会社は自らを「勝沼最古のワイナリー」と紹介しています。

このワイナリーには、造ったワインをすぐに売り切らず、地下のセラーで長く寝かせておく習慣があります。ブランドのサイトによれば、セラーにはおよそ10万本のワインが眠っていて、なかには値の付けられない100年もののワインも秘蔵しているといいます。2026年の公式通販には、2004年や2005年に収穫した甲州(こうしゅう)の白ワインが並んでいました。甲州は日本で古くから育てられてきたぶどうで、さわやかなうちに飲まれることの多い品種です。


鳥居平の斜面

葉の落ちたぶどう棚が斜面に広がり、その先に甲府盆地の町並みと雪をかぶった山なみが見える冬の景色。手前に駐車場がある
シャトー勝沼のあたりから見た、冬のぶどう畑と甲府盆地(2007年2月)funk bass / CC BY 3.0 / Wikimedia Commons

ワイナリーの東側の丘には、鳥居平(とりいびら)と呼ばれるぶどう畑が広がっています。今村家のブランドのサイトは、この土地を次のように説明しています。標高450〜500メートルほどの南西向きの斜面が南北に細長く続き、広さは70ヘクタールほどです。土は粘土に小石の混じった礫(れき)で、水はけがよく、日が当たると乾きやすいとしています。背後には秩父多摩の山々がひかえ、昼は日差しで暑く、夜は山から冷たい空気が吹き下ろすので、一日のうちの寒暖の差が大きいといいます。

同じサイトは、石の多い土では木が自然に実の量を抑え、一粒ごとの糖度が上がると書いています。シャトー勝沼は自社の畑と契約している畑のぶどうを、鳥居平を中心とした勝沼町の中に限って使っています。

畑の近さを生かした催しもあります。「Farm to Bottle!」は、1月から11月まで月に1回ほど日曜日などに集まり、鳥居平の区画の近くの畑で甲州の剪定(せんてい)から収穫、瓶詰めまでを手伝う会です。講師は4代目当主の今村英香で、畑仕事のあとはレストランのシェフが作ったランチとワインが出ます。2026年の参加費は1回5,500円でした。


歩み

会社の説明では、始まりは1877年(明治10年)です。勝沼でぶどうを育てていた創業者の今村與三郎(いまむら よさぶろう)が、ワインを造り始めました。山梨県の観光サイトは、明治のはじめに「今村葡萄酒醸造場」として設立されたと書いています。

会社は、初代から三代にわたって守ってきた決まりとして、「ぶどうの栽培から醸造、販売まで、全て一貫した手作り」を挙げています。ブランドのサイトの言葉を借りれば、人任せにしない、ということです。

その考えを形にしたのが「鳥居平今村」のブランドです。立ち上げた今村英勇は、ワイン造りに魅せられて50年と書いています。毎年少しだけ造り、長く貯蔵してから出すことを方針にしていて、創業130年の節目には、それまで公開していなかった1968年の甲州とブラック・クイーン(Black Queen)の赤ワインを蔵から出しました。ブラック・クイーンは、新潟の川上善兵衛が生み出した黒ぶどうです。

2026年7月には、畑ごとのワインをそろえた「新・圃場(ほじょう)シリーズ」のラベルを新しくしました。モチーフは菱山の景観そのものです。会社は、明治の時代に西向きの斜面に畑を拓いた人たちの苦労を見つめ直したと書き、数百メートル離れるだけで変わる気候や土の違いを一本ずつ表したいとしています。


代表的なワイン

鳥居平 甲州は、勝沼町勝沼の鳥居平地区のぶどうで造る白ワインです。2020年の収穫で、3年以上瓶の中で熟成させてから出しています。柑橘や和梨のような香りがあり、やさしい酸味とうまみが余韻まで続くとされています。

柏尾山(かしおやま)甲州は、標高の高い柏尾山の畑の甲州です。山から冷たい風が流れ込み、昼と夜の気温差がある畑で、2015年に収穫したワインを11年熟成させてから出しています。会社は、透明感のある果実味ときれいな酸に、熟成による複雑さが加わったと説明しています。

鳥居平倶楽部 甲州は、会社が「偉大な当たり年」と呼ぶ2004年の鳥居平の甲州です。長く寝かせることを見越して、特注のコルクで栓をしました。合わせる料理には、山梨の地鶏の健味鶏や湯豆腐、チーズソースのパスタが挙がっています。

Koshu甲州 2005は、2005年に収穫した甲州の白ワインで、2026年の公式通販に並んでいました。会社は、収穫した畑が広い範囲にわたると書いています。色は落ち着いた金色で、熟した洋梨や白桃の香りに、はちみつや白い花の香りが重なります。口当たりはやわらかく、酸は穏やかで、まろやかなうまみが広がるとされています。会社は、同じ年の菱山の甲州と比べて酸が少ないと書き、白身魚のソテーや野菜のグリルを勧めています。

ワインショップでしか買えないワインズヒルは、やや甘口に仕上げた白ワインです。丸みがあってやわらかく、軽快な飲み口とされています。

調査時点(2026年11月3日)の公式通販の税込価格は、鳥居平 甲州 2020(750ミリリットル)が4,070円、柏尾山 甲州 2015(同)が4,620円、2004年 鳥居平倶楽部 甲州(同)が12,100円、Koshu甲州 2005(750ミリリットル)が8,800円、ワインズヒルのやや甘口の白ワイン(500ミリリットル)が1,320円でした。

基本情報

創業
1877年(明治10年。ぶどうを育てていた今村與三郎がワインを造り始めた年として会社が示す年)
人物
今村與三郎(創業者)
今村英勇(「鳥居平今村」のブランドを立ち上げた)
今村英香(4代目当主)
代表的なワイン
鳥居平 甲州 / 柏尾山 甲州 / 鳥居平倶楽部 甲州 / Koshu甲州 2005 / ワインズヒル
産地の表示
GI Yamanashi(地理的表示「山梨」。一部の銘柄)
公式サイト
chateauk.co.jp

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