Vino Storia

ワインのお話

山梨 / 勝沼

蒼龍葡萄酒

Soryu Winery

明治の勝沼で、農家がぶどうを持ち寄って必要な分だけワインを仕込んだ共同醸造所。それが、いまでは毎年大量のワインを仕込みながら、甲州の白ワインで賞を重ねるワイナリーになっています。

  • 見学 予約制
  • 試飲あり
  • ショップ
オレンジ色の瓦屋根に出窓のある白い建物。壁に SORYU WINERY SINCE 1899 の文字がある
写真: Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

見学・予約

見学
予約制(電話)
内容
オーナーや醸造家、ワインアドバイザーが醸造の工程を説明しながら、醸造場、ボトル詰めの作業場、地下のワインカーヴを案内する
日時
申し込みのときに電話で相談(公式サイトに決まった開催日の記載は無い)。仕込みの時期は休止する(2026年は8月1日〜11月3日、2025年は8月4日〜11月9日)
所要時間
約40分
申し込み
このページのフォームから。Vino Storia がワイナリーに確かめて、2営業日以内にご連絡します(手数料なし)
見学を申し込む

営業案内

営業時間
8時30分〜17時、日曜・祝日は9時〜17時30分(山梨県の観光サイト。2022年10月時点の情報)
定休日
年末年始。日曜・祝日は売店のみの営業(山梨県の観光サイト。2022年10月時点の情報)
試飲
売店でサーバー試飲(550円で4杯。2022年11月に始めたときの案内)。公式サイトのワイナリー紹介には「常時、約40種のワインの試飲」とある
ショップ
あり(1階の売店。約40種類のワインをそろえる)
飲食
なし(山梨県の観光サイトでは併設レストラン「なし」)

工場案内は仕込みの時期(8月から11月はじめ)に毎年休止しています。再開の日は公式サイトのお知らせで確かめてください。
売店の場所は、旧甲州街道の勝沼支所交差点からメルシャンの方へ坂を上りきった角にある、オレンジ色の屋根の建物です。
試飲をするなら、運転しない人と一緒に行くか、駅からタクシーを使ってください。
営業時間と駐車場は県の観光サイト(2022年10月時点)の情報です。公式サイトに記載が無いため、電話で確かめると確実です。 情報は2026年11月3日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
山梨県甲州市勝沼町下岩崎1841
電車で
JR中央本線 勝沼ぶどう郷駅から車で約10分
JR中央本線 塩山駅から車で約10分(山梨県の観光サイト。2022年10月時点の情報)
車で
中央自動車道 勝沼インターチェンジから約5分(山梨県の観光サイト。2022年10月時点の情報)
駐車場
普通車12台、小型・中型バス1台。大型バスは問い合わせ(山梨県の観光サイト。2022年10月時点の情報)

見学の申し込み

このフォームは予約の申し込みです。お申し込みを受けて、Vino Storia が蒼龍葡萄酒に空き状況を確かめ、2営業日以内にメールでご連絡します。そのご連絡をもって予約の確定となります。

お申し込みの手数料はかかりません。見学の料金がある場合は、ワイナリーの定める額を当日お支払いください。ご希望日は、今日から3日後以降の日をお選びください。

見学の日時: 申し込みのときに電話で相談(公式サイトに決まった開催日の記載は無い)。仕込みの時期は休止する(2026年は8月1日〜11月3日、2025年は8月4日〜11月9日)

ワイナリーからの当日の連絡用

ワイナリーの話

蒼龍葡萄酒とは?

蒼龍葡萄酒(Soryu Winery)は、山梨県甲州市勝沼町の下岩崎(しもいわさき)にあるワイナリーです。創業は1899年で、はじめは村の農家がぶどうを持ち寄り、必要な分だけワインを仕込んで分け合う共同醸造の会社でした。

社名の「蒼龍」は、中国の故事で東西南北を守る神々のうち、東を守る神の名から取ったと会社は説明しています。ワイナリーのある勝沼は、甲府盆地の東の側にあります。

いまの蒼龍葡萄酒は、毎年およそ800キロリットルのワインを仕込む、中小のワイナリーの中では群を抜いて大きな造り手です。そのかたわらで、勝沼の自社畑の甲州(こうしゅう)から本数を限った白ワインを造り、コンクールで賞を重ねています。会社は、この二つの仕事を「道は一見二つに見えるかもしれませんが、じつは目的地はひとつ」と書いています。


日川のほとりの畑

石垣と植え込みの奥に、銀色の大きな貯蔵タンクがいくつも並んでいる
ワイナリーの敷地に並ぶ貯蔵タンク(2023年6月)Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

勝沼町の真ん中を、日川(ひかわ)という川が東西に流れています。蒼龍葡萄酒の自社畑は、この日川の両岸に沿ってあります。

公式サイトによれば、畑は標高350メートルほどの平地で、土は砂や小石の混じった水はけのよい砂礫(されき)質です。甲州のほか、黒ぶどうの甲斐ノワール(Kai Noir)、シャルドネ(Chardonnay)、メルロ(Merlot)、プティ・ヴェルド(Petit Verdot)を、頭の上に棚を張る「棚仕立て」で育てています。オレンジワインに使う甲州は、棚ではなく垣根(かきね)に仕立てた畑のものです。

代表銘柄の一つ「日川渓谷 甲州樽発酵」の説明には、この川沿いの畑を「1899年創業当初より所有する自社畑」と書いています。会社の始まりから、同じ川のそばでぶどうを育ててきたことになります。

売店は、旧甲州街道の勝沼支所交差点からメルシャンの方へ坂を上りきった角にある、オレンジ色の屋根の建物です。会社は「プロヴァンス風」と紹介していて、1階の売店には三角の出窓から日が差し込みます。


歩み

創業の年、勝沼ではすでに日本のワイン造りが動き出していました。1877年に祝村(いわいむら、いまの甲州市勝沼町)の人々が大日本山梨葡萄酒会社をつくり、高野正誠と土屋龍憲の二人の若者をフランスへ送っています。蒼龍葡萄酒は、この二人と創業家が親戚にあたると書いています。

共同醸造の時代が終わったのは1943年です。鈴木重富が農家の持っていた株をすべて買い取り、個人の免許でワイナリーの経営を始めました。会社によれば、ワインが市場に出回るようになったのはここからです。ほかの会社の名前で売るワインや、調味料の原料としてのワインも引き受けて、造りの経験を積んでいきました。

全国に名前が知られるきっかけは、1996年に売り出した「無添加わいん」です。酸化防止剤や合成保存料を使わないワインで、会社は、濃縮した果汁からこうしたワインを造る方法は全国で初めてだったと説明しています。生のぶどうでは難しかった、一年を通じて同じ品質で出す仕組みができ、赤ワインがよく売れていた時代に大きく広がりました。新しい社屋と醸造設備がそろったのもこの時期で、1999年に社屋が完成し、2000年に株式会社になって鈴木卓偉が初代の社長に就いています。

2000年代の後半からは、甲州に力を入れたワイン造りが始まります。醸造を率いるのは、社長の次男の鈴木大三です。勝沼で生まれ、北海道の大学を出てしばらく北海道で働いたあと、家業を継ぐと決めて2004年に入社しました。2011年には、山梨大学が独自に認定している「ワイン科学士」の称号を取っています。醸造のスタッフはみな30代以下だと、公式サイトは紹介しています。


代表的なワイン

シャトーソウリュウ 日川渓谷 甲州樽発酵は、日川沿いの自社畑の甲州を、樽の中で発酵させた白ワインです。グレープフルーツのような柑橘の香りに、樽からくる焙煎の香りが重なり、酸がやさしく、厚みのある辛口とされています。2025年のワインは、2026年の日本ワインコンクールで金賞を受けました。

シトラスセント甲州は、名前のとおり柑橘(シトラス)の香りを前に出した甲州の白ワインで、その年のぶどうでつくる新酒として毎年11月3日に発売されます。原料の甲州は「ノンボルドー」、つまり銅と石灰を混ぜた昔ながらの殺菌剤「ボルドー液」を使わずに育てたもので、会社はそれによって香りがよりさわやかになると説明しています。

ヴァンドール甲州 自社農園 ORは、勝沼の自社農園の垣根で育てた甲州を、皮も種もいっしょに漬け込んで発酵させたオレンジ色のワインです。和柑橘の香りに、ほのかな苦みとさわやかな酸があるとされています。

山梨県のサイトの取材記事では、会社が勧める1本として「勝沼の甲州 樽熟成」を挙げています。勝沼町産の甲州だけを使い、地元のワイナリーの集まりの品質審査に合格したワインだけが詰められる「勝沼ボトル」に入っています。

調査時点(2026年11月3日)の公式通販の税込価格は、日川渓谷 甲州樽発酵(2025年、750ミリリットル)が2,981円、シトラスセント甲州(2025年、720ミリリットル)が1,870円、ヴァンドール甲州 自社農園 OR(2023年、750ミリリットル)が5,511円でした。

基本情報

創業
1899年(農家の共同醸造会社としてワイン造りを始めた年)
人物
鈴木重富(1943年に全株を取得し、個人の免許でワイナリー経営を始めた)
鈴木卓偉(代表取締役社長)
鈴木大三(醸造責任者・常務取締役)
代表的なワイン
シャトーソウリュウ 日川渓谷 甲州樽発酵 / シトラスセント甲州 / ヴァンドール甲州 自社農園 OR
公式サイト
soryu-wine.co.jp

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