フェウディ・ディ・サン・グレゴリオのワイン一覧

4,246円
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ(Feudi di San Gregorio) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店

クティッツィ グレコ・ディ・トゥーフォ リゼルヴァ 2023
4,939円
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ(Feudi di San Gregorio) / 販売: うきうきワインの玉手箱

3,608円
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ(Feudi di San Gregorio) / 販売: 世界のワイン・グランマーケット

8,640円
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ(Feudi di San Gregorio) / 販売: バッコス
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオとは?
フェウディ・ディ・サン・グレゴリオ(Feudi di San Gregorio)は、南イタリアのカンパーニア州、ナポリから東の内陸へ入ったイルピニア(Irpinia)の生産者です。蔵はアヴェッリーノ(Avellino)の街の東、ソルボ・セルピコ(Sorbo Serpico)という小さな村の丘にあります。この土地の三つのぶどう、白ぶどうのフィアーノ(Fiano)とグレコ(Greco)、黒ぶどうのアリアニコ(Aglianico)を中心にワインをつくっています。
同じイルピニアには、戦後まもなく在来のぶどうに力を注いだマストロベラルディーノのような古い家があります。フェウディはそれよりずっと新しく、1986年に始まりました。きっかけは、1980年11月にこの一帯を襲った大地震です。
畑のある土地
イルピニアは、アペニン山脈のなかの山と丘の土地です。会社の紹介によれば、雨がよく降り、冬は短いものの厳しく、雪に覆われることも多く、夏は穏やかで長く続きます。ぶどう畑は、果樹や森、オリーブ、香草の畑と入り混じって広がっています。南イタリアと聞いて思い浮かべる、乾いた海辺の景色とは違います。

フェウディはこの土地に300ヘクタールを超える畑を持ち、それが800を超える区画に分かれています(2026年の公式サイト)。2015年に英国のワイン誌デキャンター(Decanter)に載った記事では、畑は700あまりの区画からなり、ほかにフェウディへぶどうを売る地元の家族の区画が200あると書かれています。会長のアントニオ・カパルド(Antonio Capaldo)も、イルピニアの畑はとても細かく分かれていると話しています。会社はカンパーニアのぶどうづくりを、「たくさんの小さな物語」でできていると書いています。
歩み
デキャンターは、1980年11月の地震を、近代のイタリアでもっとも被害の大きかった地震の一つとしています。3,000人近くが亡くなり、30万人が家を失いました。
アヴェッリーノ生まれのエンツォ・エルコリーノ(Enzo Ercolino)は、そのころローマに住んでいました。2015年の同誌の記事に、本人のこんな言葉が載っています。
十代のころは、この田舎から出ていきたくてたまらなかった。でも、崩れた故郷を見て、助けたいと思った。
2004年の同誌の記事では、「地震がなければ、イルピニアに戻って暮らすことはなかったかもしれない」とも話しています。
1986年、エンツォは兄弟のマリオ(Mario)、ルチアーノ(Luciano)、イルピニア出身の妻ミレッラ・カパルド(Mirella Capaldo)たちと、この蔵を始めました。地震からの復興の時期で、南イタリアの若い起業家を後押しする制度の資金も使ったといいます。
アントニオ・カパルドは、創業時のことを、イルピニアで自分の瓶にワインを詰めていた蔵は10軒ほどしかなかったと振り返っています。この土地は2,000年にわたってアリアニコの赤ワインで知られてきたので、新しいスタイルの白ワインをつくると決めたことさえ思い切った選択だった、とも話しています。
2004年の同誌によれば、フェウディは1990年代の初めに、赤ワインだけでなくグレコとフィアーノの白ワインでも賞を取り、一気に名を知られるようになりました。同じ記事で、ナポリのワイン評論家ルチアーノ・ピニャターロ(Luciano Pignataro)は、トスカーナやフランスの蔵のようにワインを売り出した最初のカンパーニアの蔵だったと評しています。2003年には、フィアーノ・ディ・アヴェッリーノとグレコ・ディ・トゥーフォがDOCG(統制保証付き原産地呼称)になりました。DOCGは品質の等級ではなく、イタリアの原産地呼称のうち、産地と造り方の決まりがもっとも厳しい区分です。
畑を広げるにつれて投資はふくらみ、家族のあいだには緊張が生まれました。2006年までに、創業したエルコリーノ家の人たちは会社を離れています。会社はミレッラの兄弟で経済学者のペッレグリーノ・カパルド(Pellegrino Capaldo)の一家のものになり、2009年からはその息子アントニオが率いています。
2004年には、日本の建築家ヒカル・モリ(Hikaru Mori)が最初の建物をもとに設計し直した、新しい醸造所が完成しました。ラベルは、デザイナーのマッシモ・ヴィニェッリ(Massimo Vignelli)とレッラ・ヴィニェッリ(Lella Vignelli)の夫妻が手がけています。
代表的なワイン
銘柄のあとの括弧は、ラベルに書かれる原産地呼称です。DOCは、DOCGより条件の緩い原産地呼称です。
ピエトラカルダ(Pietracalda)(Fiano di Avellino DOCG Riserva)は、蔵のあるソルボ・セルピコの畑のフィアーノでつくる白ワインです。畑は標高400〜600メートルほどにあり、栗の林や果樹、昔の野菜の品種を育てる菜園に囲まれています。アントニオ・カパルドは2024年のワインを、口にすると香りの広がりと爽やかさに驚かされる、と紹介しています。
クティッツィ(Cutizzi)(Greco di Tufo DOCG Riserva)は、グレコの白ワインです。畑はサンタ・パオリーナ(Santa Paolina)の村にあり、会社によれば南イタリアでいちばん大きな硫黄の鉱山の近くです。土には鉄やマグネシウム、カリウムが含まれ、会社はそれがこのワインのミネラル感のもとだとしています。

セッロチェーロ(Serrocielo)(Falanghina del Sannio DOC)は、ファランギーナ(Falanghina)の白ワインです。色は淡い麦わら色に緑がかった輝きがあり、小さな白い花と果物の香りがします。口当たりは爽やかでやわらかく、会社はあさりのソテーや、海老のサラダ、甲殻類のスパゲッティに合わせるよう勧めています。
赤ワインでは、アリアニコでつくるタウラージ(Taurasi DOCG)があります。色は明るいルビーにガーネットの色合いが混じり、酸味のあるさくらんぼやシナモン、ナツメグ、バニラの香りがあります。味わいはふくよかでバランスがよく、タンニン(渋み)はやわらかです。
セルピコ(Serpico)(Irpinia Aglianico DOC)は、タウラージの村にあるダル・レ(Dal Re)という古い畑のアリアニコでつくります。ここには、高さ2.5メートルほどに育ち、枝を4〜5メートルも伸ばす古い木が残っています。根を枯らす害虫が広まる前に植えられ、接ぎ木をしていない自根の木です。英国のワインライター、ジョアンナ・サイモン(Joanna Simon)は2017年に、樹齢150年を超えるこの木々が「パトリアルキ(Patriarchi=長老たち)」と呼ばれていると書きました。抜かれて畑ごと植え替えられるはずだった木を、アントニオが見つけて残したそうです。

調査時点(2026年10月6日)に楽天市場で確認できた750ミリリットルの価格は、フィアーノ・ディ・アヴェッリーノとファランギーナが3,600〜4,300円ほど、クティッツィが5,000円前後、セルピコの2013年が8,600円ほどでした。
訪ねるには
ソルボ・セルピコの醸造所では、見学と試飲を受け付けています。調査時点(2026年10月6日)の公式サイトでは、蔵の見学と4種のワインの試飲に地元の食べ物がつくコースが1人45ユーロ(1時間半)で、予約が必要です。ほかに、昼食つきのコースや、古いヴィンテージを試飲するコースもあります。条件は変わるため、訪ねる前に公式サイトで確かめてください。
