Vino Storia

ワインのお話

山梨 / 勝沼

フジクレールワイナリー

Fujiclair Winery

扇状地の高台にある勝沼のワイナリーは、創業60年を迎えた2023年から、補糖も補酸もしない造りを基本にしています。

  • 見学 予約制
  • 試飲あり
  • ショップ
頭上に張った棚の下から見上げた、葉の間に青い小さな実の房が下がっているぶどうの枝
写真: Asturio Cantabrio / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

見学・予約

見学
予約制・有料のワイナリー&テイスティングツアー(土曜・日曜・祝…
内容
タンク室、瓶詰室、地下のトンネルカーヴ(ワインの貯蔵トンネル)を案内し、最後にワインショップで3種類を試飲するワイナリー&テイスティングツアー
日時
土曜・日曜・祝日
11時、14時(2026年11月は1・3・7・8・14・15・21・22・23・28・29日)
所要時間
1時間〜1時間半
定員
各回10名
料金
1名2,000円(税込。当日ショップのレジで支払い。学生は学生証の提示で1,000円)
申し込み
このページのフォームから。Vino Storia がワイナリーに確かめて、2営業日以内にご連絡します(手数料なし)
見学を申し込む

営業案内

営業時間
ワインショップ 10時〜16時(イベントなどで変わることがある)
定休日
なし(年末年始を除く)
試飲
ワインショップでグラスの試飲あり(ツアーに参加しない場合の料金は公式で確認できず)
ショップ
あり(2階のワインショップ。食品・雑貨の売り場「暮らしとワインのマルシェ」)

ワインを飲めない人には、ツアーでジュースが1〜2種類出ます。
試飲をするなら、運転しない人と一緒に行くか、駅からタクシーを使ってください。
公式サイトの中で、ツアーの所要時間と試飲の数が食い違っています(ワイナリー紹介ページは60分・3〜4種類、2026年11月のツアー案内は1時間〜1時間半・3種類)。表は月ごとの案内に合わせました。
オプションのジビエランチは、調査時点で「休止中」と表示されています。 情報は2026年10月27日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
山梨県甲州市勝沼町下岩崎2770-1
電車で
JR中央本線 勝沼ぶどう郷駅からタクシーで約10分
車で
中央自動車道 勝沼インターチェンジから国道20号を甲府・石和方面へ。下岩崎交差点を左折し、釈迦堂東口交差点を直進した右側
駐車場
ワイナリー内の駐車場(普通車20台・バス5台。山梨県の観光サイト、2024年8月時点の情報)

見学の申し込み

このフォームは予約の申し込みです。お申し込みを受けて、Vino Storia がフジクレールワイナリーに空き状況を確かめ、2営業日以内にメールでご連絡します。そのご連絡をもって予約の確定となります。

お申し込みの手数料はかかりません。見学の料金がある場合は、ワイナリーの定める額を当日お支払いください。ご希望日は、今日から3日後以降の日をお選びください。

見学の日時: 土曜・日曜・祝日 11時、14時(2026年11月は1・3・7・8・14・15・21・22・23・28・29日)

定員: 各回10名

ワイナリーからの当日の連絡用

ワイナリーの話

フジクレールワイナリーとは?

フジクレールワイナリー(Fujiclair Winery)は、山梨県甲州市勝沼町の下岩崎(しもいわさき)にあるワイナリーです。会社は1963年に設立されました。オーナーの福井正一は、昆布や豆の加工食品で知られるフジッコの社長で、ワイナリーは長くフジッコの完全子会社として歩んできました。いまの代表は、福井の友人である澤村貫太です。

このワイナリーの造りは、創業60年を迎えた2023年に大きく変わりました。公式サイトによれば、この年から、糖も酸も足さず、ろ過も加熱もせず、ぶどうに付いている野生の酵母で発酵させることを基本にしています(商品によって違う場合がある、と断り書きがあります)。ワインの傷みを防ぐために加える酸化防止剤も、1リットルあたり20〜50ミリグラムに抑えているといいます。


扇状地の高台と、八ヶ岳のふもとの畑

ワイナリーは、甲府盆地の南東に広がる京戸川の扇状地の、なだらかな斜面の中ほどに建っています。山梨県の観光サイトは、2階のショップから甲府盆地が一望できると紹介しています。建物の地下には長さ50メートルほどのトンネルカーヴがあり、瓶詰めしたワインを5万〜10万本ほど寝かせています。

ぶどうは山梨の各地から集めています。ワイナリーの近くの勝沼には自社の畑がいくつかあり、甲州(こうしゅう)、シャルドネ、ジーガレーベ(Siegerrebe)、メルロなどを育てています。甲州は日本で古くから育てられてきた白ぶどうの品種です。契約農家のうちいちばん大きいのが、標高700メートルほどの隼山(はやぶさやま)の畑で、昼と夜の気温の差が大きいことから、色づきも熟し方もよいぶどうが穫れると会社は説明しています。

もう一つの柱が、勝沼から北西へ離れた北杜市(ほくとし)の畑です。八ヶ岳と茅ヶ岳(かやがたけ)の西の斜面にあたる明野(あけの)の畑は2.7ヘクタールで、水はけのよい火山灰の土に、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、シラー、シャルドネなどが植えられています。会社はこの一帯を、日照時間が「日本一とも言われ」る土地と紹介しています。釜無川(かまなしがわ)をはさんだ向かいの武川(むかわ)には40ヘクタールの新しい畑を開いていて、会社は「単一圃場としては日本最大規模」と書いています。


歩み

ワイナリーの公式サイトにある対談で、福井は、創業55年を迎えるころの迷いを振り返っています。フジッコの子会社のまま続けるか、独り立ちするか、閉じることまで含めて議論を重ね、出した結論は「一度フジッコ本体から切り離すべき」というもので、その担い手として声をかけたのが、ワインに詳しい友人の澤村でした。澤村は山梨に移り住みました。山梨大学のワイン科学士でもあります。

畑づくりの転機は2017年です。山梨県内でも指折りのぶどう農家に生まれ、国内外で経験を積んだ栽培家の久保田博之が加わり、明野の畑の育て方を一から組み直しました。2020年には武川の畑を開くことを決めています。

2023年には、ニュージーランドで自分のワイン「ザ・ハーミット・ラム(The Hermit Ram)」を造るテオ・コールズを、醸造のアドバイザーに迎えました。澤村は対談で、創業60年を前に、それまで「それは無理だ」と自分たちで可能性を狭めていたと語っています。補糖も補酸もしない造りに切り替えたのも、この年です。2024年には、ばらばらだったワインを4つのブランドにまとめ直しました。


代表的なワイン

「フジクレール」のシリーズのラベルには、富士山と鷹とぶどうが描かれています。縁起のよい初夢の「一富士二鷹三茄子(なすび)」の茄子を、ぶどうに替えた図柄です。

フジクレール 峡東甲州は、笛吹市・山梨市・甲州市で穫れた甲州だけでつくる辛口の白ワインです。峡東(きょうとう)は甲府盆地の東側を指す呼び名です。発酵を終えたあと、底に沈んだ澱(おり)を引かずに数か月寝かせる「シュール・リー(sur lie)」という造り方で、澱から出るうまみを引き出しています。グレープフルーツやミカンのような柑橘と白い花の香りがあり、甘みと酸味の釣り合いがとれた味わいとされています。会社がすすめる料理は天ぷらです。

フジクレール 吟果甲州は、契約農家の甲州のなかでも、特によいものだけを選んでつくる白ワインです。シュール・リーで8か月寝かせ、野生の酵母で発酵させています。花のような華やかな香りに、ほどよい酸味とミネラルがあるとされ、合わせる料理には刺身が挙がっています。

百千 AX3の「百千(ももち)」は、明野の畑のぶどうでつくる上のシリーズです。名前には、創業100年と、日本のワインの1,000年の歴史を背負って世界に挑むという思いを込めたと、澤村は対談で話しています。AX3は、明野のカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロに、珍しい品種の志太乃輝(しだのき)を合わせて樽で熟成させた赤ワインです。ブラックチェリーやカシスのような香りに、樽からのやわらかな香りが重なり、タンニンが豊かだとされています。

ほかに、発酵を終えたばかりの濁ったワインを詰める「クラノオト」のシリーズがあります。

調査時点(2026年10月27日)の公式通販の税込価格は、峡東甲州(2024年、750ミリリットル)が1,980円、吟果甲州(2024年、同)が2,750円、百千 AX3(2023年、同)が6,600円でした。

基本情報

創業
1963年(フジクレールワイナリー株式会社の設立年)
人物
福井正一(オーナー。フジッコ代表取締役社長)
澤村貫太(代表取締役社長)
代表的なワイン
フジクレール 峡東甲州 / フジクレール 吟果甲州 / 百千 AX3
公式サイト
fujiclairwine.jp

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