マルコ・デ・バルトリのワイン一覧

6,600円
マルコ・デ・バルトリ(Marco De Bartoli) / 販売: 酒のあおい本店

12,650円
マルコ・デ・バルトリ(Marco De Bartoli) / 販売: MARUYAMAYA

マルサラ・スペリオーレ・オーロ・リゼルヴァ 2009(500ml)
12,100円
マルコ・デ・バルトリ(Marco De Bartoli) / 販売: MARUYAMAYA

ブックラム・パードレ・デッラ・ヴィーニャ 2014(500ml)
16,500円
マルコ・デ・バルトリ(Marco De Bartoli) / 販売: MARUYAMAYA
マルコ・デ・バルトリとは?
マルコ・デ・バルトリ(Marco De Bartoli)は、シチリアの西の端の港町マルサラ(Marsala)と、アフリカに近い離島パンテッレリーア(Pantelleria)でワインをつくる、家族経営の生産者です。名前は、1978年にこの醸造所を始めたマルコ・デ・バルトリからきています。マルコは2011年に亡くなり、いまは3人の子どもが継いでいます。
マルサラは町の名前であると同時に、ワインに蒸留酒を加えて仕上げる酒精強化ワインの名前でもあります。マルコが最初に瓶に詰めたのは、その蒸留酒を加えないワインでした。そのため「マルサラ」の名前では売ることができず、畑のある地区の名前を取って「ヴェッキオ・サンペーリ(Vecchio Samperi)」と名付けられました。
畑のある土地
本拠地のサンペーリ(Samperi)は、マルサラの町からマザーラ・デル・ヴァッロ(Mazara del Vallo)の方角へ12キロあまり、海から数キロ入った平らな畑の中にあります。会社は、ここを乾いた石灰質の土地で、地中海の風がさえぎるものなく吹き抜ける場所だと説明しています。畑には、この地方の白ぶどうグリッロ(Grillo)が、低い株仕立てのアルベレッロ(alberello)などで植えられています。醸造所はバリオ(baglio)と呼ばれる、中庭を囲んだ農場の屋敷です。

マルサラのまわりの田園には、黄色い石灰岩を切り出した古い石切り場が点在しています。会社によれば、バリオを含め、この地方の農家の建物や塀の多くはその石で建てられました。
もう一つの畑は、シチリアの南西の海に浮かぶパンテッレリーア島にあります。島は火山で、ぶどうは強い風を避けるため、地面に掘ったくぼみの中に低く仕立てられます。この島のアルベレッロの農法は、2014年にユネスコの無形文化遺産に登録されました。マルコが1980年代のはじめに二つ目の醸造所を開いたのは、ブックラム(Bukkuram)という地区です。名前はアラビア語で「ぶどう畑の父」を意味するといい、18世紀の島の伝統的な家ダンムーゾ(dammuso)を醸造所に使っています。

歩み
マルコは1945年にマルサラで生まれました。家はマルサラのワインの商いをしていて、若いころは見本市や商談で各地を回っていたといいます。1970年代にはレーシングドライバーとしても走り、1977年には、シチリアの自動車レース、タルガ・フローリオ(Targa Florio)で総合2位に入っています。
会社の説明によれば、そのころのマルサラは、大量につくられ、熟成を短く切り上げ、足りないところを多すぎる蒸留酒で補うワインになっていました。名前は世界に知られていても、料理に使う酒として扱われていたといいます。マルコは量産のマルサラの業界から離れ、1978年、農学の学位を手にサンペーリのバリオを引き継ぎます。
マルコが探したのは、イギリスの商人がやって来る前のマルサラでした。マルサラは18世紀の終わりに、イギリスの商人が地元のワインに蒸留酒を足して本国へ送ったことから広まったワインです。それより前、この土地では「ペルペトゥオ(perpetuo)」と呼ばれるやり方でワインを寝かせていました。樽を空にせず、毎年いくらかを汲み出して、そのぶんを若いワインで注ぎ足していく方法で、一つの樽に、いくつもの年の収穫が重なっていきます。
1980年、マルコはこのやり方でつくったグリッロのワインを初めて瓶に詰めました。蒸留酒を加えていないので、当時の決まりでは「マルサラ」を名乗れません。DOC(原産地呼称)は、名前を名乗るための産地と造り方の決まりで、マルサラのDOCは蒸留酒を加えたワインを前提にしています。マルコはこのワインに、生産者の名前ではなく地区の名前を付けました。晩年のインタビューでは「残念ながら、私はDOCの外にいると感じる」と語っていたと、会社は紹介しています。
マルコは土地の古い屋敷や蔵を回って、昔のペルペトゥオの樽も探しました。見つかったワインには20世紀のはじめのものもあり、会社の蔵にはいまも1903年のワインが残っているといいます。家族の思い出として語られるのは、揚げたなすや卵の肉団子、ワインに漬けた桃といった素朴な料理で、サンペーリではいつでも椅子を一つ足して、訪ねてきた人を昼食に迎えたそうです。
マルコは2011年3月に66歳で亡くなり、レナート(Renato)、セバスティアーノ(Sebastiano)、ジュゼッピーナ(Giuseppina)の3人の子どもが後を継ぎました。2021年12月には、マルサラ市が町の広場に彼の名前を付けています。
代表的なワイン
ヴェッキオ・サンペーリは、グリッロだけからつくるペルペトゥオのワインです。オークと栗の樽で発酵させ、毎年5パーセントほど若いワインを注ぎ足しながら寝かせます。空気に触れながらゆっくり熟成させるワインで、アルコール度数は16パーセントあります。いまも「マルサラ」とは名乗らずに出しています。
マルサラのDOCを名乗るワインもつくっています。ヴィーニャ・ラ・ミッチャ(Vigna La Miccia) は1985年に始めた「マルサラ・スペリオーレ・オーロ・リゼルヴァ(Marsala Superiore Oro Riserva)」で、オーロは「金」の意味です。グリッロを使い、フランス産のオークの樽で4年寝かせます。会社は、昔ながらのマルサラよりみずみずしく、甘さが控えめだとし、青かびのチーズや手長えびとも合わせられると書いています。
白ワインのグラッポリ・デル・グリッロ(Grappoli del Grillo) はシチリアDOCで、1990年に始めました。それまでマルサラの原料と見られていたグリッロを、1品種だけで白ワインに仕立てたもので、会社はグリッロだけでつくった最初の白ワインとしています。
パンテッレリーアからは、島の白ぶどうジビッボ(Zibibbo)のワインが生まれます。ブックラム・パードレ・デッラ・ヴィーニャ(Bukkuram Padre della Vigna) は、1984年に始めた甘口の「パッシート・ディ・パンテッレリーア(Passito di Pantelleria、DOC)」です。ぶどうの半分を8月に摘んで、溶岩の石垣で囲った干し場で4週間以上、日に当てて干します。残りは9月まで木で熟させてから仕込み、発酵の途中で干しぶどうを加えて3か月ほど漬け込み、樽で2年半寝かせます。マルコは、このワインには「8月の太陽」が欠かせないと繰り返していたそうです。
同じジビッボを辛口にしたのが、1989年に始めたピエトラネーラ(Pietranera) です。名前は「黒い石」の意味で、島の北向きの、日が当たりにくく風の強い畑のぶどうを使い、ステンレスのタンクで仕込みます。会社は、パンテッレリーアで初めてジビッボからつくった辛口の白ワインとしています。表示はテッレ・シチリアーネIGP(地理表示つきのワイン)です。
訪ねるには
サンペーリでは、予約制の見学と試飲を月曜から金曜に受け付けています。始まりはおおむね朝10時半と午後3時で、3日以上前の予約を勧めています。いちばん短いコースは、畑と醸造所を回って3種類を試飲する1時間半ほどのもので、1人25ユーロです。パンテッレリーアのブックラムにも、4種類を試飲する1人30ユーロのコースがあります(いずれも2026年10月6日時点、公式サイト)。サンペーリはマルサラの中心から車で20分ほどで、公式サイトは車で訪ねるよう案内しています。条件は変わるため、訪ねる前に公式サイトで確認してください。
日本の通販では、調査時点(2026年10月6日)の楽天市場で、ピエトラネーラが6,000円台、ヴェッキオ・サンペーリが1万2,000円台でした。
