バローネ・リカーゾリのワイン一覧

3,278円
バローネ・リカーゾリ(Barone Ricasoli) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店

4,657円
バローネ・リカーゾリ(Barone Ricasoli) / 販売: 酒類の総合専門店 フェリシティー

カステッロ・ディ・ブローリオ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ 2021
10,200円
バローネ・リカーゾリ(Barone Ricasoli) / 販売: ワインの専門店・紀伊国屋リカーズ

コッレディラ キャンティ・クラシコ グラン・セレツィオーネ 2021
11,649円
バローネ・リカーゾリ(Barone Ricasoli) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店
バローネ・リカーゾリとは?
バローネ・リカーゾリ(Barone Ricasoli)は、トスカーナ州のガイオーレ・イン・キャンティ(Gaiole in Chianti)にある生産者です。ブローリオ(Brolio)という丘に城と畑を持ち、キャンティ・クラシコ(Chianti Classico)を中心に、サンジョヴェーゼ(Sangiovese)という黒ぶどうの赤ワインをつくっています。「バローネ」はイタリア語で男爵のことです。
この家の名前が知られているのは、19世紀の当主ベッティーノ・リカーゾリ(Bettino Ricasoli)が書いた1通の手紙のためです。1872年、ベッティーノはキャンティのワインに向くぶどうの組み合わせを書き送りました。キャンティ・クラシコの保護協会は、これをキャンティの最初の「レシピ」と呼んでいます。
畑のある土地
ブローリオは、フィレンツェとシエナのあいだに広がるキャンティ地方の南のほうにあります。公式サイトによれば、リカーゾリ家は1200年ごろからこの地でフィレンツェの側に立ち、シエナとの争いのたびに城を守ってきました。ブローリオは二つの都市の境に近い丘で、城は15世紀にアラゴンとスペインの軍に攻められ、第二次世界大戦では空襲と砲撃を受けています。

いまの所有地は1,200ヘクタールほどで、そのうちぶどう畑が240ヘクタールほど、オリーブ畑が26ヘクタールです。残りの多くはナラやクリの森です。畑はどれも標高220〜500メートルの丘にあり、多くが南か南西を向いています。雨は春と秋に多く、冬は穏やかで雪はまれ、夏は暑く乾きます。
この土地を細かく調べたのが、1993年から当主を務めるフランチェスコ・リカーゾリ(Francesco Ricasoli)です。畑の土を区画ごとに調べたところ、19種類の土が見つかりました。おおもとの地層だけでも五つ以上に分かれます。砂と岩の砂岩(アレナリエ)、薄くはがれる頁岩のガレストロ(galestro)、石灰岩のアルベレーゼ(alberese)、海の底にたまった砂と丸い石、川や湖が運んだ泥です。公式サイトは、同じ土地から性格の違うワインが生まれる理由を、この土の多さに求めています。

歩み
公式サイトによれば、リカーゾリ家がブローリオを持っていたことは、1141年の土地の交換の記録で確かめられます。会社をつくった年ではありませんが、この家はこの年をワインとの関わりの始まりとし、「Ricasoli 1141」という名前も使っています。
ベッティーノ・リカーゾリ(1809〜1880)は、統一されたばかりのイタリアで首相を2度務めた政治家で、「鉄の男爵」と呼ばれました。一方で、30年以上をかけて、フランスの名だたるワインと競えるキャンティをブローリオで探しつづけた人でもあります。ピサ大学のチェーザレ・ストゥディアーティ(Cesare Studiati)教授と手紙をやりとりしながら試作を重ね、1867年のパリ万国博覧会ではブローリオのワインが金メダルを受けました。
1872年の手紙で、ベッティーノはこう書いています(保護協会の英訳から)。
ワインはサンジョヴェーゼから香りの主な部分と、ある力強さを受け取る。カナイオーロ(canajolo)からは、香りを損なわずに前者の硬さをやわらげる甘さを受け取る。マルヴァジア(malvagia)は、熟成させるワインなら省いてもよい。
保護協会が引くこの一節には、配合の割合は出てきません。主役はサンジョヴェーゼで、ほかのぶどうはそれを支える、という考え方が書かれています。いまのキャンティ・クラシコでは、サンジョヴェーゼを8割以上使い、白ぶどうは入れられません。
20世紀には、この家もブランドを手放しています。Decanter誌の2004年の記事によれば、リカーゾリ家は戦後に「カステッロ・ディ・ブローリオ」の名をカナダの酒類会社シーグラム(Seagram)に売り、畑の管理だけを続けました。フランチェスコは「1960年代は地主にとって苦しい時代でした」と語っています。名前はのちにオーストラリアのハーディーズ(Hardy’s)に渡り、30種類のラベルで年に900万本を出す、大量生産のワインになっていました。
職業写真家だったフランチェスコは、1990年に家の土地の経営を引き受け、裁判の末、1993年にブランドを買い戻しました。最初に要ったのは畑の植え替えでした。2004年の記事で140ヘクタールだった畑は、目標として語られていた240ヘクタールほどに、いまは届いています。ブローリオの古いサンジョヴェーゼから選んだ株は、国のぶどう品種の登録簿に載っています。
代表的なワイン
ラベルの呼称は、ほとんどがキャンティ・クラシコDOCGです。DOCGはイタリアでいちばん条件の厳しい原産地呼称で、産地と品種と造り方が決められています。
いちばん手に取りやすいのが「ブローリオ(Brolio)」です。五つの土の畑のぶどうを合わせ、サンジョヴェーゼを主体にしたキャンティ・クラシコで、500リットルの樽で9か月ほど熟成させます。
「カステッロ・ディ・ブローリオ(Castello di Brolio)」は、この家が看板とするワインです。キャンティ・クラシコのなかで熟成の決まりがいちばん厳しい区分、グラン・セレツィオーネ(Gran Selezione)で出していて、ラベルには地区名の「ガイオーレ(Gaiole)」が添えられています。2022年はサンジョヴェーゼだけを使い、出来のよい年にしかつくりません。生産者は、濃さと渋みの骨格、それに年を経ても失われない上品さとみずみずしさを特徴に挙げています。
「コッレディラ(Colledilà)」も、サンジョヴェーゼだけのグラン・セレツィオーネです。アルベレーゼの石の多い土の、一つの畑のぶどうだけでつくります。
キャンティ・クラシコの決まりにとらわれないワインもあります。「カザルフェッロ(Casalferro)」はメルロだけでつくる赤ワインで、トスカーナ州の地理表示であるトスカーナIGTで出しています。2013年からは、ベッティーノの署名をラベルに入れた「ブローリオ・ベッティーノ(Brolio Bettino)」も加わりました。大きな木の樽で熟成させ、ろ過をしない、ベッティーノのころのやり方を意識したキャンティ・クラシコです。
訪ねるには
ブローリオ城とその庭園は、公開の期間中は毎日開いています。2026年10月13日から31日までは10時から18時30分まで(切符売り場は17時30分まで)、11月1日から12月20日までは10時から17時までで、2027年1月1日から3月中旬までは閉まります。醸造所を見てワインを試すツアーは、公式サイトから予約します。城の近くにはレストランと、農家民宿(アグリツーリズモ)もあります。
いずれも2026年10月4日時点で公式サイトに出ていた情報です。条件は変わるため、訪ねる前に公式サイトで確かめてください。
