ヴェルメンティーノのワイン一覧

2,220円
ピエロ・マンチーニ(Piero Mancini) / 販売: ワインの専門店・紀伊国屋リカーズ

ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ・スペリオーレ モンテオーロ 2025
2,475円
セッラ&モスカ(Sella & Mosca) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店

コッリ・ディ・ルーニ ヴェルメンティーノ エチケッタ・グリージャ 2025
3,179円
ルナエ(Lvnae) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店

4,246円
マッシモ・アレッサンドリ(Massimo Alessandri) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店
ヴェルメンティーノとは?
ヴェルメンティーノ(Vermentino)は、地中海に浮かぶサルデーニャ島と、本土のリグーリア州・トスカーナ州の海に近い土地で育つ白ぶどうです。つくられるのはおもに白ワインで、辛口から、ほんのり甘いものまであります。サルデーニャ島でただ一つのDOCG、ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ(Vermentino di Gallura)は、このぶどうが主役のワインです。
このぶどうは、土地によって呼び名が変わります。イタリアの農業省が管理する品種登録簿には、リグーリア州西部のピガート(Pigato)と、ピエモンテ州のファヴォリータ(Favorita)が、ヴェルメンティーノとは別の番号でそれぞれ載っています。そのうえで三つは、互いを正式な別名として指し合っています。登録簿の上では、同じ品種の三つの名前です。
ところが、リグーリア州の西半分を覆う呼称リヴィエラ・リグレ・ディ・ポネンテ(Riviera Ligure di Ponente)では、ピガートとヴェルメンティーノは別々のワインとして名乗ります。どちらも、その品種を95パーセント以上使うことが条件です。決まりの文書は二つの味わいも書き分けています。ヴェルメンティーノは香りが繊細でフルーティー、味わいは辛口でさわやかです。ピガートは香りにほのかな華やかさがあり、味わいはふくよかで、わずかな苦みとアーモンドのような風味があるとされます。
同じ文書は、ピガートとヴェルメンティーノを、何世紀も前に持ち込まれた白ぶどうが、この土地の特別な気候のなかで分かれていったもの、と説明しています。同じ品種なのか別の品種なのかは、はっきり書いていません。ピエモンテでも、ランゲ(Langhe)の呼称に「ファヴォリータ」を名乗る白ワインがあり、その品種を85パーセント以上使います。

どこで育てられているか
アデレード大学のワイン経済研究センターがまとめた品種別のデータベースでは、イタリアのヴェルメンティーノの畑はおよそ1万ヘクタールです。EUの統計局(Eurostat)の2020年の値で、2010年の値はその半分ほどでした。
どこから来たぶどうなのかは、海の両側で話が違います。ガッルーラの決まりの文書は、スペインから来たと考えられていて、島に入ったのは15世紀から18世紀のあいだだろうとしています。はじめは食用のぶどうだったといいます。リグーリア州の東の端にあるコッリ・ディ・ルーニ(Colli di Luni)の文書は、フランスを通ってリグーリアの西の海岸に入り、東へ、さらにトスカーナの北のはずれへ広がった、という道すじを書いています。ただ、ガッルーラの文書は本当の起源はいまも分からないとし、ルーニの文書も研究者のあいだで議論が続いているとしています。
ルーニの文書は、19世紀のリグーリアで農業の集まりがこのぶどうを植えるよう勧めたこと、植物学者ジョルジョ・ガッレージオ(Giorgio Gallesio)が長く調べたことにも触れています。

島全体を範囲とするヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャの文書によれば、サルデーニャ島でこのぶどうが大きく広がったのは、害虫で荒れた畑を植え直したときでした。まず北東のガッルーラで根づき、北西のアルゲーロや南のカンピダーノ平野へ、やがて島のぶどう畑の全体へ広がっていきました。
ヴェルメンティーノが主役のワイン
主な呼称と、ヴェルメンティーノの割合です。DOCとDOCGは、産地や造り方が国の決まりで定められたイタリアの原産地呼称で、DOCGはそのうち生産の条件がもっとも厳しい区分です。
| ワイン | 州 | ヴェルメンティーノの割合 |
|---|---|---|
| ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラ(DOCG) | サルデーニャ | 95%以上 |
| ヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャ(DOC) | サルデーニャ | 85%以上 |
| コッリ・ディ・ルーニ ヴェルメンティーノ(DOC) | リグーリア、トスカーナ | 90%以上 |
| リヴィエラ・リグレ・ディ・ポネンテ ヴェルメンティーノ(DOC) | リグーリア | 95%以上 |
| チンクエ・テッレ(DOC) | リグーリア | ボスコ、アルバローラと合わせて80%以上 |
| ボルゲリ ヴェルメンティーノ(DOC) | トスカーナ | 85%以上 |
| マレンマ・トスカーナ ヴェルメンティーノ(DOC) | トスカーナ | 85%以上 |
ガッルーラは島の北東部で、畑は花崗岩がくずれてできた土の上、標高500メートルまでに限られます。1ヘクタールあたりのぶどうの量も、島全体のDOCより少なく抑えられています。決まりの文書によれば、この土地にはいつも風が吹いていて、とくに海に近い畑では、潮を含んだ風のおかげでぶどうが健全なまま穫れるといいます。島のほかのワインは、サルデーニャ州のページから探せます。

リグーリア州では、チンクエ・テッレの白ワインが、ボスコ(Bosco)、アルバローラ(Albarola)とともにこのぶどうを使います。州のワインの全体はリグーリア州の記事に、トスカーナの海沿いで赤ワインと並んでつくられる白ワインのことはボルゲリの記事にあります。
どんなワインになるか
ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラの色は、麦わら色にかすかな緑を帯びます。香りは強く心地よく、味わいは辛口からほんのり甘口まであり、ときにかすかな苦みが後に残ります。ほんのり甘いものには、ラベルに「アマービレ(amabile)」と書くことになっています。木の樽で熟成させたものは、味わいがより強く長く続き、バニラのような香りが少し加わることもあります。イタリア政府観光局は、ガッルーラのものを柑橘とハーブの香りで見分けられるとし、アーモンドを思わせる後味を挙げています。
同じ島でも、島全体を範囲とするヴェルメンティーノ・ディ・サルデーニャは、決まりの文書が自ら「アルコールはそれほど高くない」と書く白ワインです。味わいはフルーティーでさわやか、やはりほのかな苦みが後に残ります。
リグーリアでは、イタリア政府観光局が、州の東側のヴェルメンティーノを辛口でさわやかな白ワインとし、香りをりんご、えにしだの花、白い花、柑橘にたとえています。コッリ・ディ・ルーニの文書は、味わいを「辛口で、まとまりがよく、かすかにアーモンドを思わせる」と書いています。

ヴェルメンティーノに合わせる食事
イタリア政府観光局は、リグーリアの東側のヴェルメンティーノに、型で模様を押した円いパスタ「コルツェッティ(corzetti)」を合わせています。ゆでたパスタをバターでからめ、松の実とマジョラム、にんにく、チーズをすりつぶしたものをかけた一皿で、穏やかな味の料理に合う組み合わせとして紹介されています。
サルデーニャのガッルーラでは、内陸の町テンピオ・パウザーニア(Tempio Pausania)の名物として、同じ観光局が「スッパ・クアータ(suppa cuata)」を挙げ、ヴェルメンティーノ・ディ・ガッルーラと一緒に味わう料理としています。州の観光局によれば、薄く焼いたパン「スピアナータ(spianata)」からつくる、ガッルーラの料理です。
日本の食卓で試すなら、松の実とハーブをバターでからめたパスタが、コルツェッティに近い組み立てです。
