バルバレスコのワイン一覧
バルバレスコとは?
バルバレスコ(Barbaresco)は、ネッビオーロ(Nebbiolo)という黒ぶどうだけでつくる、辛口の赤ワインです。色はガーネットで、渋みがしっかりありながら口当たりはなめらかです。売り出すまでに2年あまり熟成させる決まりがあります。同じネッビオーロからつくるバローロは、アルバの街をはさんで南の丘でつくられる、いわば隣の産地です。
つくられているのは北イタリアのピエモンテ州、アルバ(Alba)の街の北東に広がる丘です。名乗れる範囲は、バルバレスコ、ネイヴェ(Neive)、トレイゾ(Treiso)の三つの村の全域と、アルバの一部だけです。トレイゾは、かつてバルバレスコ村の一地区でした。畑はタナロ川(Tanaro)を見下ろす丘の斜面にあり、北向きの斜面と、平らで湿った谷底は外されます。

村の協同組合プロドゥットーリ・デル・バルバレスコの沿革によれば、1894年まで、この村で育ったネッビオーロはバローロをつくるために売られるか、普段の食卓用のワインにされていました。この年、アルバの王立醸造学校の校長だったドミツィオ・カヴァッツァ(Domizio Cavazza)が、村の9人の農家や地主と協同の醸造所を開き、ワインに村の名前を付けて売り出します。村のエノテカ(ワインの展示・販売所)は、このとき辛口に仕上げたバルバレスコを、すでに名の知られていたバローロと並べて市場に出したと説明しています。ただ、村の名前を記したラベルで最も古いものは1870年の瓶だともしていて、名前そのものはそれ以前から使われていたようです。
1966年にバローロとともにDOCとなり、1980年にDOCGとなりました。DOCGは、イタリアの原産地呼称のうち、生産の条件がもっとも厳しい区分です。
どんなワインか
決まりでは、収穫した年の11月1日から数えて26か月以上熟成させ、そのうち9か月以上は木の樽に入れます。売り出せるのは、収穫の3年後の1月1日からです。2021年に収穫したぶどうのワインなら、店に並ぶのは2024年になります。リゼルヴァ(riserva)を名乗るなら熟成は50か月以上です。バローロは38か月以上(うち木の樽18か月)なので、バルバレスコのほうが1年早く店に並びます。

色はガーネットで、オレンジがかった照りを帯びます。香りは強く、熟成したワインらしい「エーテルのような(etereo)」香りがあります。味わいは辛口で厚みがあり、なめらかです。渋みの具合を表す原文の語は「giustamente tannico」です。「ほどよく」とも「あるべき分だけ」とも訳せる語で、日本語に一語で置きにくい言い方です。
同じ産地の中でも、バルバレスコとネイヴェの丘からは骨格と力強さのあるワインが、トレイゾの丘からは繊細で優美さの勝るワインが生まれるとされます。ラベルには、産地の中の区域を示す66の地名のどれかを書き添えることができます。アジリ(Asili)やラバヤ(Rabajà)といった名前がそれで、呼称名のすぐ下に記されます。

使われているぶどう品種
使えるのはネッビオーロだけで、ほかの品種を混ぜることは認められていません。村のエノテカは、ネッビオーロの中でもミケ(Michet)、ランピア(Lampia)、ロゼ(Rosé)の三つの系統が主に使われていると説明しています。
同じネッビオーロが主役のDOCGには、隣り合うバローロのほか、同じ州のロエロ(Roero)、ガッティナーラ(Gattinara)、ゲンメ(Ghemme)、ロンバルディア州のヴァルテッリーナ・スペリオーレ(Valtellina Superiore)があります。

価格帯
調査時点(2026年9月22日)に楽天市場で見つかった、750ミリリットルの単品の価格です。セット商品とマグナムなど別の容量は除いています。
| 確認できた本数 | 価格の幅 | 中央値 | |
|---|---|---|---|
| バルバレスコ | 861本 | 1,999円〜474,000円 | 16,200円 |
| バルバレスコ リゼルヴァ | 205本 | 3,440円〜142,800円 | 9,480円 |
通常のバルバレスコは、4割ほどが1万円未満、6割ちかくが2万円未満でした。ガヤなど名の知れた生産者のものや古い年のものが数万円から数十万円で出ていて、全体の中央値を押し上げています。2018年以降に収穫されたものに絞ると、中央値は通常品もリゼルヴァも1万円ほどです。価格は税込の表示で、送料は含みません。
バルバレスコに合わせる食事
バルバレスコの村は、バローロと同じランゲの丘にあり、合わせる料理も重なります。
イタリア政府観光局がピエモンテで味わいたい料理として挙げるものに、ボッリート(bollito)があります。ゆでた肉に、パセリ、にんにく、塩漬けのアンチョビ、パン、酢、オリーブオイルでつくる緑のソース、バニェット・ヴェルデ(bagnet verd)を添えて食べます。赤ワインで長く煮込んだ牛肉のブラザート(brasato)や、ランゲの小さな詰め物のパスタアニョロッティ・デル・プリン(agnolotti del plin)も、この土地の料理です。
日本の食卓で試すなら、ゆでた牛タンや牛すじに香草のソースを添えたもの、鶏ももや牛肉の赤ワイン煮、熟成したチーズが、地元の料理に近い組み立てです。
出すときは、18度くらいの温度で、口の広い大きめのグラスに注ぐよう、村のエノテカは勧めています。
