Vino Storia

ワインのお話

山梨 / 塩山

奥野田ワイナリー

Okunota Winery

農家がぶどうを持ち寄ってワインを仕込んでいた小さな醸造場を、26歳の醸造家が引き継ぎました。

  • 見学 予約制
  • 試飲あり
  • ショップ

見学・予約

見学
予約制・有料のワイナリーツアー(約40分・1,500円/約80分・3,000…
内容
歩いて3分ほどの自社畑「日灼(ひやけ)圃場」でカベルネ・ソーヴィニヨンの育て方の話を聞き、ワインセラーで熟成中のワインと造り方の説明を受けたあと、おすすめのワインを順に試飲する。スペシャルコースは、瓶の中で二次発酵させるスパークリングワインの造りやこれからの栽培の考え方まで、時間をかけて案内する
日時
水曜日を除く毎日
ワイナリー満喫コース 10時15分、13時15分、15時
スペシャルコース 10時15分のみ
所要時間
ワイナリー満喫コース 約40分/スペシャルコース 約80分
料金
ワイナリー満喫コース 1,500円(3種類の試飲付き)/スペシャルコース 3,000円(4〜5種類の試飲付き)。いずれも1人あたり
申し込み
このページのフォームから。Vino Storia がワイナリーに確かめて、2営業日以内にご連絡します(手数料なし)
見学を申し込む

営業案内

営業時間
10時〜17時(12時〜13時は昼休み)
定休日
水曜日(臨時の休みは公式サイトの営業カレンダーに出る)
試飲
ショップのカウンターで、おすすめの3〜4種類から有料で(1アイテム300円から)。試飲だけの来店も予約フォームから申し込める
ショップ
あり(2022年に旧醸造場を改装したショップ&サロン)

運転する人と未成年にはワインを出していません。ツアーや試飲を予約した運転手には、自社畑のぶどうでつくったジュースが出ます。
2026年11月14日(土)はワインツーリズムやまなしのため通常の案内はなく、限定のミニツアーだけになります。11月22日(日)は終日案内がありません(公式サイトの営業カレンダー)。
目印は、テラコッタ色の外壁とアーチ形の入り口、「美味しいワインはこちら」の赤い看板です(公式のアクセスのページ)。 情報は2026年10月27日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
山梨県甲州市塩山牛奥2529-3
電車で
JR中央本線 塩山駅からタクシーで約5分、歩いて約20分
車で
中央自動車道 勝沼インターチェンジから約15分
駐車場
普通車20台(第2駐車場を含む)、大型バスは問い合わせ(山梨県の観光サイト。2022年10月時点の情報)

見学の申し込み

このフォームは予約の申し込みです。お申し込みを受けて、Vino Storia が奥野田ワイナリーに空き状況を確かめ、2営業日以内にメールでご連絡します。そのご連絡をもって予約の確定となります。

お申し込みの手数料はかかりません。見学の料金がある場合は、ワイナリーの定める額を当日お支払いください。ご希望日は、今日から3日後以降の日をお選びください。

見学の日時: 水曜日を除く毎日 ワイナリー満喫コース 10時15分、13時15分、15時 スペシャルコース 10時15分のみ

ワイナリーからの当日の連絡用

ワイナリーの話

奥野田ワイナリーとは?

奥野田ワイナリー(Okunota Winery)は、山梨県甲州市塩山(えんざん)の牛奥(うしおく)にある小さなワイナリーです。会社の名前は奥野田葡萄酒醸造(おくのたぶどうしゅじょうぞう)で、甲府盆地の東の縁、かつての奥野田村の一帯にあります。南へ下るとワインの町として知られる勝沼で、自社の畑のひとつは勝沼を見下ろす高台にあります。

もとは、近くの農家が育てたぶどうを持ち寄ってワインを仕込む醸造場でした。山梨県の観光サイトは、その始まりを1962年(昭和37年)としています。農家の高齢化と担い手不足で、醸造場をどう引き継ぐかを探していたところへ話が届いたのが、当時勝沼の老舗ワイナリーで働いていた中村雅量です。26歳で会社を引き継ぎ、1989年(平成元年)に新しく始めました。

醸造を学んで引き継いだ中村は、その後、ぶどうを育てるところへ戻っていきます。公式サイトは「ワイン造りは質の高い葡萄から」という基本に立ち返り、栽培学を一から学んだと書いています。いまは甲州市内の4か所に、合わせて1.5ヘクタールの自社の畑を持っています。


甲府盆地の東の縁にある四つの畑

畑には、それぞれ昔からの地名が付いています。ワイナリーの東側の急な斜面にある「桜沢(さくらざわ)圃場」は標高500メートルほどの南西向きの斜面で、表土は平均15センチと薄く、その下は花崗岩の地山です。ここには1997年と1998年に苗から植えたシャルドネ(Chardonnay)が育ち、斜面の残りの部分では生食でもおなじみのデラウェア(Delaware)を育てています。100メートルほど離れた「長門原(ながとはら)圃場」は、公式サイトが「まるでスキー場のよう」と書く急斜面で、2001年にシャルドネを植えました。

ワイナリーから歩いて3分ほどの「日灼(ひやけ)圃場」は、四つのうちただ一つ平らな土地にある畑です。地名のとおり日当たりがよく、1996年にカベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)を植えました。ワイナリーツアーで案内されるのはこの畑です。いちばん遠い「神田(かんだ)圃場」は、勝沼を見下ろす標高450メートルほどの南向きの斜面で、メルロ(Merlot)とカベルネ・ソーヴィニヨンが植わっています。もとは段々畑だった尾根の上の土地で、土は花崗岩を含んだ赤みのある深い土ですが、尾根にあるぶん、ぶどうに向いたやや痩せた土になっていると公式サイトは説明しています。

山梨では、頭の高さに棚を張って房を下げる育て方が昔から広く使われてきました。奥野田のワイン用の品種はすべて、木を一列に並べて針金で枝を支える「垣根」で育てていて、棚で育てているのはデラウェアだけです。垣根の列はすべて真南に向け、垣根の両面に一日を通して同じように日が当たるようにしているといいます。

醸造場から歩いて2分のところには、三方を土に囲まれたワインセラーがあります。公式サイトによれば、一年を通して10〜15度ほどに保たれるので空調をほとんど使わずにすみ、瓶と小さな樽で3万〜4万本分のワインが熟成しています。


歩み

農家が集まって醸造場を持ち、自分たちのぶどうでワインを造るやり方は、甲府盆地の東部(峡東地域)で明治のころから続いてきたものです。文化庁が日本遺産に認定した「葡萄畑が織りなす風景」の物語は、明治の中ごろに勝沼の農家が組合をつくってワインの醸造を始め、冠婚葬祭だけでなくふだんからワインを飲むようになったことを伝えています。奥野田の醸造場も、そうした農家のワイン造りから始まりました。

1989年に引き継いだあと、最初に植えた自社の畑が日灼圃場のカベルネ・ソーヴィニヨン(1996年)です。ぶどうを育てるための農業生産法人「夢郷葡萄研究所」を設け、桜沢、神田、長門原と少しずつ畑を増やしていきました。この研究所は2012年に奥野田葡萄酒醸造に統合されています。

日灼圃場では、2008年から収穫のイベントや畑のオーナー制度を始めました。いまの「奥野田ヴィンヤードクラブ」は、会員が冬の剪定から9月の収穫まで、座学を聞いたうえで畑の作業を一緒に行う集まりで、毎年12月から1月ごろに会員を募っています。

2020年まで醸造場として使っていた建物は、2022年にショップとサロンに改装されました。造りの場は新しい醸造場に移り、設備も入れ替えています。山梨県の観光サイトは、オーナー夫妻が時間をかけてテイスティングを手伝ってくれると紹介しています。


代表的なワイン

公式サイトは、自社の畑を中心に、地域で育てられた糖度の高いぶどうだけを使い、素材の味わいを生かしたワインを造っていると書いています。

ワインヴィーナス(Wine Venus)は、自社の畑のぶどうだけでつくるシリーズです。桜沢シャルドネは、桜沢と長門原の畑のシャルドネを樽で発酵させ、底に沈んだ酵母をかき混ぜながら半年ほど一緒に置いてから仕上げる白ワインです。ワイナリーのブログの紹介では、柑橘やハーブ、ミネラルの香りに、樽からのバニラやナッツ、キャラメルの香りが重なり、コクのある辛口とされています。メルロ&カベルネ・ソーヴィニヨンは、神田圃場の二つの品種を半分ずつ使い、オークの樽で12か月熟成させた赤ワインです。スミレやカシスの香りに、樽からのコーヒーやビターチョコレートの香りが溶け合い、渋みはしなやかだといいます。会社はこれをフラッグシップと呼び、渋みがほどけるまで少し時間がかかるとも書いています。山梨県の観光サイトも、この二つを代表銘柄に挙げています。

ラ・フロレット ハナミズキ・ブランは、甲州市と山梨市の契約農家が育てた甲州(こうしゅう)でつくる白ワインです。甲州は山梨で古くから育てられてきた日本のぶどうの品種で、ここでは果皮ごと漬け込んで果実の味を引き出し、ぶどうに付いている野生の酵母で低い温度で発酵させています。やや辛口で、ブログは春の野菜や山菜の天ぷらと合わせることをすすめています。

2026年4月には、自社の畑のシャルドネでつくるアネモネ シャルドネ 2025が出ました。収穫が少なかった年で、生産は350本です。白い花や柑橘を思わせる香りの、やや辛口の白ワインです。ブログに載った参考価格は税込3,300円でした。ほかの銘柄のいまの価格は、オンラインショップを開けなかったため調べられていません。

基本情報

創業
1989年(中村雅量が奥野田葡萄酒醸造を引き継ぎ、新しく始めた年)
人物
中村雅量・中村亜貴子(オーナー夫妻)
畑
甲州市内の4か所に1.5ヘクタール(公式サイト。2026年10月27日に確認)
代表的なワイン
ワインヴィーナス 桜沢シャルドネ / ワインヴィーナス メルロ&カベルネ・ソーヴィニヨン / ラ・フロレット ハナミズキ・ブラン
公式サイト
web.okunota.com

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