Vino Storia

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プロセッコ

プロセッコのワイン一覧


プロセッコとは?

プロセッコ(Prosecco)は、グレラ(Glera)という白ぶどうからつくる、イタリア北東部のワインです。ほとんどが泡のワインで、色は麦わら色、白い花やりんご、洋梨の香りがあり、辛口からやや甘口までつくられます。2020年からは、淡いバラ色の泡も加わりました。区分はDOCで、イタリアの原産地呼称のうち、DOCGのひとつ下にあたります。

産地はヴェネト州の5県と、東隣のフリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州の4県にまたがります。生産規定によれば、平野に丘がところどころ混じる土地で、北のアルプスが冷たい風をさえぎり、夏には南のアドリア海からの風が雨を運びます。

平らな土地にまっすぐ続くぶどうの列。手前の木に、まだ青く小さな房がついている
トレヴィーゾ県、ピアーヴェ川沿いの平らな土地に広がるグレラの畑。6月の撮影で、房はまだ青いpaul Barker Hemings / CC BY-SA 2.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

この名前は、もとは地名です。プロセッコはトリエステ市街の北、カルソ(Carso)と呼ばれる台地の上にある地区で、スロベニア語ではプロセク(Prosek)と呼ばれます。規定によれば、プロセッコという名のワインが記録に現れるのは17世紀の終わりで、この土地に始まる繊細な白ワインでした。18世紀以降、つくる場所はヴェネトとフリウリの丘へ移っていきます。

ぶどうの品種も、長く「プロセッコ」と呼ばれていました。2009年3月、国は品種の登録簿でこのぶどうに「グレラ」という別名を加え、7月にプロセッコDOCを認めます。これで「プロセッコ」をぶどうの名前としてラベルに書くことは、この呼称とDOCGのワインのほかではできなくなりました。呼称の範囲にはトリエステ県も入り、名前のもとになった土地が産地の中にあります。いまの登録簿はこのぶどうを「グレラ」の名で載せていて、「プロセッコ」は別名にも残っていません(2026年9月23日に確認)。

トリエステ県やトレヴィーゾ県のぶどうだけでつくり、条件を満たしたものは、ラベルに県の名を添えられます。

海を見下ろす斜面を下る道。道の両側に家と、列に植えられたぶどう畑がある
トリエステのプロセッコ地区。海を見下ろす斜面に、ぶどう畑と道が続くRizka / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

保護協会の発表では、2025年に瓶詰めされたプロセッコは6億6,700万本でした。コネリアーノとヴァルドッビアーデネのあいだの丘と、アーゾロの丘のものは、2009年に歴史のある小地区としてDOCGになり、コネリアーノ・ヴァルドッビアーデネ・プロセッコ、アーゾロ・プロセッコを名乗ります。


どんなワインか

いちばん多いのは泡の強いスプマンテ(spumante)で、決まりでは、大きな密閉タンクの中で二度目の発酵をさせて泡をつくる方法しか認めていません。泡の弱いフリッツァンテ(frizzante)は、タンクでも瓶の中でもつくれます。瓶の中で発酵させたものは濁っていることがあり、パンの皮や酵母の香りを帯びることがあります。ラベルには「瓶内再発酵(rifermentazione in bottiglia)」と書きます。泡のないものも、少しだけつくられています。

色は麦わら色で、泡は細かく長く続きます。規定は香りを、白い花と、りんご、洋梨、南国の果物、柑橘にたとえています。味わいは甘さと酸のつり合いがとれていて、みずみずしく感じられます。アルコール分はスプマンテで11%以上です。

ロゼは淡いバラ色で、赤い花やいちご、ラズベリーの香りが加わります。タンクで60日以上かけて泡をつくり、ラベルに収穫年を書く決まりです。

甘辛はラベルの言葉で見分けます。スプマンテは辛いほうから Brut Nature、Extra Brut、Brut、Extra Dry、Dry、Demi-sec の6つです。保護協会の説明では、糖分は Brut が1リットルあたり12グラム未満、Extra Dry は12〜17グラムで、Extra Dry は Brut より甘めです。ロゼは Extra Dry までの4つに限られます。


使われているぶどう品種

グレラを主につくり、ほかの品種は合わせて15%まで混ぜてよいことになっています。認められているのは、土地の品種のヴェルディーゾ(Verdiso)、ビアンケッタ・トレヴィジャーナ(Bianchetta trevigiana)、ペレーラ(Perera)、グレラ・ルンガ(Glera lunga)と、シャルドネ、ピノ・ビアンコ、ピノ・グリージョ、白ワインとして仕込んだピノ・ネーロです。ロゼはグレラが85〜90%で、残りの10〜15%に赤ワインとして仕込んだピノ・ネーロを必ず使います。

黄緑色の丸い粒が房になって、枝から下がっている
熟したグレラの房。ドイツのぶどう品種研究所(JKI)の撮影Ursula Brühl, Julius Kühn-Institut (JKI), Federal Research Centre for Cultivated Plants, Institute for Grapevine Breeding Geilweilerhof / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

規定はグレラを、香りがほどほどにある(semi-aromatico)、木の勢いの強い品種と書いています。糖のたまり方がおだやかで、酸と香りがよく残るため、アルコールの低い、香りのよいベースワインができるとしています。


価格帯

調査時点(2026年9月23日)に楽天市場で見つかった、750ミリリットルの単品の価格です。セット商品、ハーフや小瓶、マグナム、DOCGのコネリアーノ・ヴァルドッビアーデネとアーゾロ、「プロセッコ」を名乗らない泡は除いています。

確認できた本数価格の幅中央値
プロセッコ(ロゼ以外)671本1,080円〜66,800円2,288円
プロセッコ ロゼ172本1,080円〜14,300円2,518円

ロゼ以外の6割が2,500円未満、8割近くが3,000円未満でした。価格は税込の表示で、送料は含みません。本数は出品の数で、銘柄の数ではありません。


プロセッコに合わせる食事

イタリア政府観光局は、牛乳からつくる、やわらかくクリームのようなトレヴィーゾのチーズ、カザテッラ・トレヴィジャーナ(Casatella Trevigiana)を、プロセッコと一緒につまむのに向くとしています。ヴェネツィアには、ワインやスプリッツを飲みながらつまむ小皿の料理、チケーティ(cicchetti)があります。

運河沿いの石の手すりに、泡の立つ白いワインのカップ2つと、具をのせたパンの皿が置かれている
ヴェネツィアの運河沿いで、プロセッコとチケーティ。パンに具をのせた小さなつまみMonika Ďuríčková / CC BY 2.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

日本の食卓で試すなら、クリームチーズやモッツァレラのような熟成させないチーズ、薄切りのパンに生ハムや魚のペーストをのせたつまみが、地元の料理に近い組み立てです。保護協会は、6〜8度に冷やし、フルートよりも口の広いチューリップ形のグラスで、収穫の翌年のうちに飲むことを勧めています。