Vino Storia

ワインのお話

山梨 / 北杜

ドメーヌ ミエ・イケノ

Domaine Mie Ikeno

2006年の秋、八ヶ岳のふもとの荒れた丘に猫の足跡がたくさん残っていました。その丘を3年かけて畑に拓き、自分の畑のぶどうだけでワインを造っています。

  • 見学 不可

見学・予約

見学
不可(ワイナリーは通常非公開

営業案内

試飲
なし(ワイナリーは通常非公開)
ショップ
なし(ワイナリーに売り場の案内は無い。ワインは取扱店と公式オンラインストアで売っている)

ワイナリーと畑は通常公開していません。直接訪ねないでください。公開日やイベントは公式サイトと Facebook で知らせています。
ワインは公式サイトの「ワイン取扱店」(仙台、東京、千葉、神奈川、山梨、名古屋、京都の百貨店・酒販店。山梨ではリゾナーレ八ヶ岳)か、公式オンラインストアで買えます。オンラインストアは会員としてログインしてから使う形です。店によっては販売を制限していたり在庫が無かったりするので、事前に電話で確かめるよう公式サイトは勧めています。
ワインを出すレストランの一覧も公式サイトにあります。 情報は2026年11月3日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
山梨県北杜市小淵沢町下笹尾

ワイナリーの話

ドメーヌ ミエ・イケノとは?

ドメーヌ ミエ・イケノ(Domaine Mie Ikeno)は、山梨県北杜市小淵沢町の南、八ヶ岳の裾野の丘にある小さなワイナリーです。醸造家の池野美映(いけの みえ)が自分で見つけた土地を拓き、そこで育てたぶどうだけでワインを造っています。ドメーヌ(domaine)はフランス語で、自分の畑のぶどうからワインまでを一貫して手がける造り手のことです。

畑の名前は「猫の足跡畑」といいます。2006年の秋、まだ開墾する前の丘をはじめて訪ねたとき、猫の足跡がたくさん残っていたことから付けた名前です。フランス語では Les pas du chat(レ・パ・デュ・シャ)で、これがそのまま会社の名前にもなりました。

ワイナリーは一般には公開しておらず、ワインは取扱店とオンラインストアで買う形です。


八ヶ岳の裾野の丘

猫の足跡畑は標高750メートルの丘にあります。公式サイトによれば、畑からは南西に南アルプスの甲斐駒ヶ岳と北岳、南に富士山、北に八ヶ岳が見えます。雨のあとには下から雲が立ちのぼって畑を包み、会社はその眺めを「天空のブドウ畑」と呼んでいます。

土は砂と粘土が混ざる火山灰質で、水はけと水持ちの両方がよいと説明されています。晴れる日が多く、年間の日照時間は2,400時間ほどあります。朝と夕方の寒暖の差が大きいため、ぶどうの糖度が上がり、酸もしっかり残るといいます。

畑の暮らしも公式サイトに綴られています。6月中旬にはぶどうの小さな花が畑一面に咲き、近くの川で蛍が飛びはじめると夏が来ます。9月中旬に始まる収穫は、10月上旬のメルロまで続きます。冬は「八ヶ岳おろし」と呼ばれる強い北風が葉を運び去り、ぶどうの木の根元に土を盛って凍える寒さから守ります。雪の上には、いまも動物たちの足跡が残るそうです。


歩み

池野美映は、フランスのモンペリエ大学の薬学部を2005年に卒業し、フランスの国家資格であるワイン醸造士(D.N.O.)を取りました。会社は、この資格を取ったのは国内で7人目だと紹介しています。ブルゴーニュや南フランスのワイナリーで働いたあと、日本に戻りました。

2007年の春、猫の足跡畑の開墾が始まりました。もとは耕作をやめて荒れていた土地で、3年かけて少しずつ畑に変えていきました。2007年には富士山の見える南東の斜面にシャルドネ(Chardonnay)、ピノ・ノワール(Pinot Noir)、メルロ(Merlot)を、2008年には南アルプスを望む南西の斜面にピノ・ノワールとメルロを、2009年にはそのさらに西にシャルドネを植え、苗木は全部で6,300本になりました。割合はシャルドネが4割ほど、ピノ・ノワールとメルロが3割ずつです。畑は3.6ヘクタールで、ぶどうが植わっているのはそのうち約3ヘクタールです。

ぶどうの木が小さな房をつけはじめた2011年の秋、醸造所ができました。地上1階、地下2階のコンクリートの建物で、1階で受け入れたぶどうを搾り、果汁を地下1階の発酵タンクへ、さらに地下2階の樽へと、高低差を使って下へ下へと移していきます。瓶詰めまでポンプを使わない「グラビティ・フロー」という方法で、会社は国内で初めて採り入れたとしています。ポンプで送るよりもぶどうやワインに与える衝撃が少ない、というのがその理由です。


代表的なワイン

ワインは、猫の足跡畑で育つシャルドネ、ピノ・ノワール、メルロの3つの品種からつくられます。白ワインは発酵から樽の中で行います。2025年の秋には、シャルドネが野生の酵母で静かに発酵を始めたと、公式サイトのお知らせが伝えています。

2024年に収穫したぶどうのワインは、2026年6月13日にシャルドネ、ピノ・ノワール、メルロの3つがそろって発売されました。前の年に始めた新しいシリーズ「森響 シンフォニー八ヶ岳」には、このときピノ・ノワールが加わっています。会社はこのシリーズを「森の静けさをボトルに詰め込む」と表現しています。

造り手が目指すワインは、公式サイトの言葉ではこう書かれています。

八ヶ岳の土や風や水や太陽、その全部をそのまま詰め込んだような 凛とした優雅なワインをつくりたい。

2026年7月には、ニューヨーク近代美術館(MoMA)に併設されたレストラン「The Modern」で、ミエ・イケノのワインの取り扱いが始まったと発表しています。

基本情報

創業
2011年(醸造所を建て、ドメーヌ ミエ・イケノとして歩み始めた年。畑の開墾は2007年から)
人物
池野美映(栽培・醸造責任者。株式会社レ・パ・デュ・シャ代表取締役)
代表的なワイン
シャルドネ / ピノ・ノワール / メルロ(森響 シンフォニー八ヶ岳)
公式サイト
mieikeno.com

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