タウラージのワイン一覧
タウラージとは?
タウラージ(Taurasi)は、アリアニコ(Aglianico)という黒ぶどうからつくる、辛口の赤ワインです。色が濃く、タンニン(渋み)がしっかりしていて、生産規定は「若いうちは閉じていて、とても長い熟成に向く」ワインだと書いています。売り出すまでに3年以上ねかせる決まりがあり、イルピニアの保護協会はこのワインを「南のバローロ(il Barolo del Sud)」と呼んでいます。
つくられているのは、南イタリアのカンパーニア州で、ナポリから内陸へ入ったイルピニア(Irpinia)の丘です。畑はアヴェッリーノ県の17の村に広がり、規定によれば標高400メートルから700メートルほどの高さにあります。冬は雪が降ることもあり、南イタリアと聞いて思い浮かべる暑い海辺とは違う土地です。
19世紀のアヴェッリーノ県では、ワインづくりが農業の柱でした。イルピニアで最初に敷かれた鉄道は、運び出されるワインの多さから「ワインの鉄道(ferrovia del vino)」と呼ばれるようになります。ヨーロッパ各地の畑がぶどうの根を枯らす害虫に荒らされた時代には、この鉄道でアリアニコのワインを積んだ貨車が、トスカーナやピエモンテ、フランスのボルドーへ向かったと伝えられています。
1970年にDOC、1993年にDOCGとなりました。DOCGは、イタリアの原産地呼称のうち、生産の条件がもっとも厳しい区分です。保護協会は、タウラージを南イタリアで最初のDOCGとしています。

どんなワインか
決まりでは、収穫した年の12月1日から数えて3年以上熟成させ、そのうち1年以上は木の樽に入れます。リゼルヴァ(riserva)を名乗るなら4年以上で、樽の期間も18か月以上になります。保護協会のサイトは熟成を「収穫の翌年1月1日から」数えると説明していますが、規定の文言は12月1日です。

色は濃いルビーで、熟成が進むとガーネットに寄り、やがてオレンジがかった色合いを帯びます。香りを、規定は「エーテルのような(etereo)」と書いています。熟成したワインの香りを言うときによく使われる語です。味わいは辛口で厚みがあり、調和がとれていて、後味が長く残ります。

使われているぶどう品種
主役はアリアニコ(Aglianico)で、85%以上を使います。残りの15%までは、アヴェッリーノ県で栽培が認められている黒ぶどうのうち、香りの強くない品種を混ぜてよいことになっています。1970年にDOCとなったときから、アリアニコを中心に、ピエディロッソ(Piedirosso)などの地元の品種をわずかに認める組み立てでした。

アリアニコは、南イタリアで古くから育てられてきた黒ぶどうです。規定は、紀元前にギリシャから伝わった可能性があると書き、名前も「ギリシャの」を意味する語から来たという説を挙げていますが、どちらも確かではないとしています。同じアリアニコが主役のDOCGには、同じ州のアリアニコ・デル・タブルノ(Aglianico del Taburno)と、隣のバジリカータ州のアリアニコ・デル・ヴルトゥレ・スペリオーレ(Aglianico del Vulture Superiore)があります。

価格帯
調査時点(2026年9月21日)に楽天市場で見つかった、750ミリリットルの単品の価格です。セット商品は除いています。
| 確認できた本数 | 価格の幅 | 中央値 | |
|---|---|---|---|
| タウラージ | 16本 | 3,278円〜16,500円 | 3,850円 |
| タウラージ リゼルヴァ | 5本 | 5,038円〜26,400円 | 5,665円 |
通常のタウラージは3,000円台から4,000円台に多く並び、2013年や2015年に収穫された古い年のものは1万円を超えていました。価格は税込の表示で、送料は含みません。楽天では「タウラジ」と表記している店も多いので、探すときは両方の表記で検索すると見つかりやすくなります。
タウラージに合わせる食事
イルピニアの保護協会が勧めるのは、味の濃い肉料理です。猪や野うさぎ、子羊や子山羊を、炭火で焼いたり、じっくり煮込んだりしたものが挙がっていて、甘酢で仕立てた肉料理(agrodolce)も入っています。
土地の食卓の名物としては、イタリア政府観光局が、アヴェッリーノのニョッキ、いんげん豆と栗のスープ、詰め物をしたピーマン、そしてカチョカヴァッロ(caciocavallo)というチーズを挙げています。カチョカヴァッロは南イタリアで広くつくられるチーズで、保護協会は、長く熟成させたカチョカヴァッロ・ポドリコ(caciocavallo podolico)を合わせる例に挙げています。
日本の食卓で試すなら、牛すね肉や牛ほほ肉の赤ワイン煮、ラムチョップの炭火焼き、黒酢の酢豚のような甘酢の肉料理が、協会の挙げる料理に近い組み立てです。
