Vino Storia

ワインのお話

山形 / 南陽

グレープリパブリック

GRAPE REPUBLIC

南陽の丘で育てたぶどうを、スペインから運んだ陶器のかめで発酵させ、ぶどう以外のものを加えずにワインにしています。

  • 見学 不可
  • ショップ

見学・予約

見学
不可(公式サイトの「よくある質問」に「通常、ワイナリー見学など…

営業案内

営業時間
ワインの購入 平日9時〜16時(12時〜13時を除く。公式サイトの「よくある質問」)
定休日
土曜・日曜・祝日、年末年始、夏季休業
ショップ
売り場は無い。平日の受付時間内なら、ワイナリーでワインを買える(現金・キャッシュレス。マイバッグの持参を頼んでいる)

見学や試飲の受け付けはしていません。買うだけでも、平日の受付時間内に行ってください。
公式サイトのトップページの店舗情報は営業時間を「平日 9:00〜17:00」としていて、「よくある質問」の購入できる時間(9時〜16時、12時〜13時を除く)と食い違っています。電話で確かめてから行くと確実です。
ワインは公式のオンラインショップと、全国の取扱店(公式サイトの「取扱店」)でも買えます。神奈川県鎌倉市の小町には、直営の飲食店「グレープリパブリック ヴィネリア サローネ」があります。 情報は2026年11月3日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
山形県南陽市新田3945-94
電車で
JR奥羽本線(山形新幹線)赤湯駅から車で約20分(地球の歩き方の特派員記事による。公式サイトに記載なし)

ワイナリーの話

グレープリパブリックとは?

グレープリパブリック(GRAPE REPUBLIC)は、山形県南陽市の新田(しんでん)にあるワイナリーです。2015年に会社を設立してぶどうを育て始め、2017年9月に醸造施設が完成しました。

このワイナリーの仕込みの中心にあるのは、スペインから直接輸入した陶器のかめ17基です。会社はこれを「アンフォラ(anfora)」と呼んでいます。公式サイトによれば、収穫したぶどうを機械で実と枝に分けたあと、足で踏んで潰してアンフォラに入れ、ほかの菌が入らないよう二酸化炭素とともに密閉すると、ぶどうが自分で発酵してワインになるといいます。

会社はこの造りを「Made from 100% Grapes」という言葉で表しています。原料は南陽の風土で育ったぶどうだけで、ぶどうの栽培にも、除草剤や殺虫剤などの農薬、肥料を使っていません。醸造でも、酸化防止剤を加えず、糖や酸を足さず、発酵には自然の酵母だけを使っています。


デラウェアの町の丘

公式サイトは、南陽市を「北に丘陵、南に沃野が広がる」土地と紹介しています。1日の寒暖の差が大きく、湿度が低く、土の水はけがよいことから、ぶどうづくりに向いているといいます。

南陽でもともと名産として育てられてきたのは、食べるためのぶどうのデラウェアです。グレープリパブリックもデラウェアを主に育てていて、看板の白ワインの多くはデラウェアから生まれています。2019年と2020年には、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、カベルネ・フラン、サンジョヴェーゼ、ネッビオーロ、ガメイ、アルバリーニョ、ソーヴィニヨン・ブランなど、ヨーロッパのワイン用の品種も植えました。

公式サイトの説明では、自社で育てている畑は合わせて3ヘクタールで、足りない分は地元の農家からぶどうを買っています。ヨーロッパの品種から取れる量はまだ少ないものの、年々増えているそうです。

会社がこの町で目指しているのは、ワインをつくることだけではありません。南陽でも耕す人のいない畑が目立つようになり、ここで質の高いぶどうとワインをつくることで、新しく農業を始める人や新しいワイナリーを呼び込み、その畑をよみがえらせたいと書いています。社名の「グレープリパブリック」は「ぶどう共和国」のことで、町全体をそう呼べるようなワイン産地にしたい、という願いを込めています。


歩み

2015年8月に株式会社グレープリパブリックが設立され、同じ年にぶどうの栽培を始めました。畑は、最初から有機農業で耕しています。2017年9月には醸造施設が完成し、アンフォラでの仕込みが始まりました。

醸造の責任者は、1989年に神戸市で生まれた矢野陽之(やの はるゆき)です。調理師学校を出て神戸のイタリア料理店で働き、ソムリエの資格を取ったあと、イタリア、オーストラリア、ニュージーランドでぶどうの栽培とワインの醸造を学びました。ニュージーランドでは、グレープリパブリックの助言役でもあるアレックス・クレイグヘッド(Alex Craighead)に師事しています。2018年に帰国して南陽市に移り住み、2019年から醸造責任者を務めています。

2024年8月には、初めての飲食店「グレープリパブリック ヴィネリア サローネ」を神奈川県鎌倉市の小町に開き、自社のワインを売るショップも併設しました。


代表的なワイン

ビアンコ(Bianco)は、山形県産のデラウェアだけでつくる辛口の白ワインです。2024年産は、果皮ごと12時間漬け込んでうまみを引き出し、ぶどうを房ごと密閉して発酵させる「マセラシオン・カルボニック(macération carbonique)」で仕込んだデラウェアを少し加えています。色は麦わら色がかった黄色で、洋梨やリンゴの香りにトロピカルフルーツの余韻が重なり、熟したグレープフルーツのようなさわやかな酸があるとされています。暑い年だったため、デラウェアを早めに摘んで酸を残したと会社は説明しています。アルコール分は11.5%です。

アンフォラ ビアンコ(Anfora Bianco)は、デラウェアにナイアガラとロザリオ・ビアンコを合わせ、アンフォラで8か月寝かせた辛口の白ワインです。色はゴールドがかった黄色で、マスカットのようなさわやかな香りが、アンフォラでの熟成でやわらかく立ち上るといいます。青リンゴのようなみずみずしさに、甘夏のような柑橘の酸と、ジャスミン茶のようなほのかな渋みが重なります。

ヌメロ チンクエ(numero cinque)は、南陽市新田の自社の畑で育てたメルロ、サンジョヴェーゼ、ネッビオーロからつくる赤ワインです。3品種をいっしょに仕込み、古い樽で10か月熟成させています。イチゴやプラムのような赤い果実の香りに、樽からのほのかなスモーキーさが加わり、酸はおだやかで渋みもやわらかいとされています。鰤の照り焼きのような料理がすすめられています。

調査時点(2026年11月3日)の公式オンラインショップの税込価格は、いずれも750ミリリットルで、ビアンコ 2024が3,190円、アンフォラ ビアンコ 2024が3,960円、ヌメロ チンクエ 2024が4,620円でした。

基本情報

創業
2015年(株式会社グレープリパブリックの設立。醸造施設の完成は2017年9月)
人物
平高行(代表取締役)
矢野陽之(取締役・醸造責任者。2019年から)
代表的なワイン
ビアンコ / アンフォラ ビアンコ / ヌメロ チンクエ
公式サイト
grape-republic.com

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