Vino Storia

ワインのお話

山梨 / 笛吹

ルミエールワイナリー

Lumière

1901年に花崗岩を積んで地下に築いた発酵槽が、いまも仕込みに使われています。

  • 見学 予約制
  • 試飲あり
  • ショップ
  • レストラン
石張りの壁と木の扉の平屋の建物。手前に「Château Lumière」の看板と、レストラン「Zelkova」の標示が立っている
写真: Sakaori / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

見学・予約

見学
予約制・有料のガイドツアー(40分コース800円/試飲付きの1時間コ…
内容
自社の畑(日本式の棚仕立てとヨーロッパ式の垣根仕立て)、醸造棟、国の登録有形文化財の「石蔵発酵槽」、地下セラーを案内するガイドツアー。1時間コースは解説付きで3種類を試飲する
日時
40分コース 土曜・日曜・祝日の11時
1時間コース 平日14時、土曜・日曜・祝日15時
所要時間
40分コース 40分/1時間コース 1時間(見学40分と試飲20分)
定員
40分コース 20名程度/1時間コース 15名程度(15名以上の団体は別のコースで、7日前までに予約)
料金
40分コース 800円(試飲代は別)/1時間コース 1,300円(3種類の試飲付き)。中学生以上の学生は学生証の提示で400円/900円。いずれも1人あたり・税込
申し込み
このページのフォームから。Vino Storia がワイナリーに確かめて、2営業日以内にご連絡します(手数料なし)
見学を申し込む

営業案内

営業時間
ショップ 9時30分〜17時30分
定休日
ショップ 年末年始のみ
レストラン「ゼルコバ」は火曜日と第2・第4月曜日(祝日は営業)
試飲
ショップのテイスティングマシンで、好きなワインと量を選んで有料で(店頭で専用カードを借り、試飲のあとレジで精算)。運転する人向けにノンアルコールの飲み物もある(1時間コース)
ショップ
あり(ワイナリー併設ショップ。40種類を超えるオリジナルワインやワインベーコン。座ってワインを楽しめるラウンジあり)
飲食
ワイナリーレストラン「ゼルコバ」(山梨の食材を使ったフレンチ。ランチは11時30分〜14時ラストオーダー、土日祝は11時から。ディナーは完全予約制。予約は電話 0553-47-4624 か公式サイトのオンライン予約)

車のナビや地図アプリが示す最短の道は道幅がとても狭く、事故が多いとして、公式サイトは国道20号の「南野呂千米寺」交差点から入る順路で来るよう求めています。
土曜・日曜・祝日は塩山駅と勝沼ぶどう郷駅のタクシーが少なく、長く待つことがあるので、タクシーの予約がすすめられています。
地下セラーへは階段で下ります。不安があれば予約のときに相談してください。
試飲をするなら、運転しない人と一緒に行くか、駅からタクシーを使ってください。 情報は2026年10月27日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
山梨県笛吹市一宮町南野呂624
電車で
JR中央本線 勝沼ぶどう郷駅からタクシーで約10分
塩山駅からタクシーで約15分
車で
中央自動車道 勝沼インターチェンジから国道20号を甲府方面へ約2km
駐車場
普通車17台、バスは問い合わせ(山梨県の観光サイト。2022年10月時点の情報)

見学の申し込み

このフォームは予約の申し込みです。お申し込みを受けて、Vino Storia がルミエールワイナリーに空き状況を確かめ、2営業日以内にメールでご連絡します。そのご連絡をもって予約の確定となります。

お申し込みの手数料はかかりません。見学の料金がある場合は、ワイナリーの定める額を当日お支払いください。ご希望日は、今日から3日後以降の日をお選びください。

見学の日時: 40分コース 土曜・日曜・祝日の11時 1時間コース 平日14時、土曜・日曜・祝日15時

定員: 40分コース 20名程度/1時間コース 15名程度(15名以上の団体は別のコースで、7日前までに予約)

ワイナリーからの当日の連絡用

ワイナリーの話

ルミエールワイナリーとは?

ルミエールワイナリーは、山梨県笛吹市一宮町(いちのみやちょう)の南野呂(みなみのろ)にあるワイナリーです。会社は1885年(明治18年)の創立としています。勝沼の町から国道20号を甲府の方へ2キロほど行った、甲府盆地の東側のゆるやかな斜面にあり、ショップとレストランのまわりに自社のぶどう畑が広がっています。社名のルミエール(Lumière)はフランス語で「光」のことで、会社は日本のワイン文化に光を与える存在でありたいと説明しています。

ここには、1901年(明治34年)に花崗岩を積んで地下に築いた発酵槽が残っています。会社が「石蔵発酵槽」と呼ぶもので、国の登録有形文化財になり、文化庁が認定した日本遺産「葡萄畑が織りなす風景」の構成文化財にも入っています。そして、いまもこの石の槽でワインが仕込まれています。


扇状地に築いた石の発酵槽

公式サイトによれば、ルミエールの畑は、日川(ひかわ)や京戸川(きょうどがわ)が山から運んできた土砂が積もってできた扇状地の上にあります。表土の下には花崗岩の礫や砂が重なり、岩は「花崗閃緑岩」と、砂岩・頁岩・粘板岩です。花崗閃緑岩はもとはとても固い岩ですが、風化するとぼろぼろに崩れやすく、水はけがよくて、ぶどうの根が深く張れるすき間があるといいます。地下15メートルには伏流水が流れていて、会社はこの土を「日本でも、最もぶどう栽培に恵まれた土壌条件」と書いています。自社の畑では、草を生やしたまま育て、土を耕さずにいます。

石蔵発酵槽は、この扇状地の傾きを利用して造られました。会社の説明では、東京で「神谷バー」を開き、茨城県の牛久でワイン醸造場(いまの牛久シャトー)を築いた神谷傳兵衛(かみや でんべえ)の指導を受けたもので、ヨーロッパの型にならった横蔵式の地下発酵槽としては日本で初めてのものだったとしています。

赤みを帯びた花崗岩の切り石を積んでつくった、四角い地下の槽の内部
石蔵発酵槽の内部。花崗岩の切り石を積んで、地下に四角い槽をつくっている(2012年)Sakaori / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

温度を管理する機械の無かった時代に、地中の温度の安定を利用して発酵を落ち着かせようとした設備だと、会社は説明しています。この槽で仕込むのが、マスカット・ベーリーAの赤ワイン「石蔵和飲(いしぐらわいん)」です。見学ツアーでは、畑と醸造棟とともに、この発酵槽と地下のセラーを見て回ります。

畑を見渡す場所には、ワイナリーレストラン「ゼルコバ(Zelkova)」があります。店の名前はケヤキの学名で、会社は約900年この地に立ち続けてきたケヤキにちなむとしています。窓からはぶどう畑と南アルプスが見え、夜は甲府の街の灯りが見えるといいます。料理は山梨の食材を使ったフレンチで、2026年秋のコースには、「富士の介」や県産の牛肉、シャインマスカットが使われていました。


歩み

創立者の降矢徳義(ふるや とくよし)は、1885年に「降矢醸造場」を始めました。1895年に次男の降矢虎馬之甫(こまのすけ)が社名を「信玄印甲州園」とし、1901年に石蔵発酵槽と地下の貯蔵庫ができました。会社の年表には、1909年に日本の南極探検隊にワインを寄付し、長い航海のあとも品質が落ちなかったとして感謝状を贈られた、という話も残っています。

1943年に株式会社甲州園となり、1957年には、経営を立て直すために塚本俊彦が入社しました。経済学を学んできた塚本は、醸造を初歩から学んだといいます。1976年に社長となり、1983年からはスロベニアの首都リュブリャナの国際ワインコンクールで審査員を務めました。会社によれば、2006年にはこのコンクールで最も優れた赤ワインに贈る「ツカモト賞」が設けられています。

1992年に社名をいまの「ルミエール」に改め、2005年に木田茂樹が社長に就きました。2006年に新しい醸造棟、2010年に新しい社屋とレストラン「ゼルコバ」ができています。会社の年表は、2021年に「光 甲州2018」が英国の国際ワインコンクール、デキャンター・ワールド・ワイン・アワードでプラチナ賞を受けたと書いています。


代表的なワイン

会社が創立のころからの教えとして掲げるのは「本物のワインを造るには本物のブドウを育てること」です。ショップには40種類を超えるワインが並び、山梨の甲州(こうしゅう)でつくる白ワインやスパークリングワインから、ヨーロッパ系の品種を樽で熟成させた赤ワインまであります。甲州は山梨で古くから育てられてきた日本のぶどうの品種です。

光 甲州(ひかり こうしゅう)は、自社の畑の甲州を樽で発酵させ、22か月樽で熟成させた白ワインです。カリンやアプリコットのような香りにほどよい樽の香りが重なり、まろやかな果実味と柔らかな酸のある、コクのある辛口とされています。

スパークリング 甲州は、ワイナリーのある南野呂の甲州を、瓶の中でもう一度発酵させて泡を生み、20か月熟成させてから仕上げています。きめの細かい泡と、和の柑橘のようなすがすがしい香りが特徴です。

石蔵和飲は、山梨県産のマスカット・ベーリーA(Muscat Bailey A、ラベルの表記は「ベイリーA」)を石蔵発酵槽で仕込んだ限定の赤ワインです。マスカット・ベーリーAは、新潟の川上善兵衛が生み出した日本の黒ぶどうです。苺のような香りと酸に柔らかな渋みのある、親しみやすい味わいだと会社は書いています。

シャトールミエールの赤ワインは、タナ(Tannat)やメルロー、カベルネ・ソーヴィニヨンなどを小さな樽で15か月熟成させた、重めの赤ワインです。ダークチェリーのような香りにバニラのニュアンスがあり、豊かな渋みと酸が溶け込んでいます。

調査時点(2026年10月27日)の公式通販の税込価格は、石蔵和飲 2024 が2,420円、スパークリング 甲州 2023 が3,520円(入荷待ち)、シャトールミエールの赤ワイン 2016 が4,400円、光 甲州 2023 が4,730円でした(いずれも750ミリリットル)。

基本情報

創業
1885年(降矢徳義が降矢醸造場を創設した年)
人物
降矢徳義(創立者)
塚本俊彦(名誉会長。1931〜2019年)
木田茂樹(代表取締役社長。2005年就任)
代表的なワイン
光 甲州 / スパークリング 甲州 / 石蔵和飲 / シャトールミエール(赤)
公式サイト
lumiere.jp

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