コルテーゼのワイン一覧

コルテーゼ・デッラルト・モンフェッラート グラッフィティ 2025
1,529円
テヌーテ・ネイラーノ(Tenute Neirano) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店

2,244円
ロベルト・サロット(Roberto Sarotto) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店

3,256円
バンフィ(Banfi) / 販売: 酒類の総合専門店 フェリシティー

4,389円
ニコラ・ベルガーリオ(Nicola Bergaglio) / 販売: トスカニー イタリアワイン専門店
コルテーゼとは?
コルテーゼ(Cortese)は、北イタリアのピエモンテ州の南東、アレッサンドリア県の丘で育つ白ぶどうです。いちばん知られているのは、このぶどうだけでつくる辛口の白ワイン、ガヴィ(Gavi)です。バローロやバルバレスコのような赤ワインで名高い州の中で、白ワインの代表になってきました。日本語では「ガビ」「ガーヴィ」と書かれることもあります。
名前の「コルテーゼ」は、イタリア語で「礼儀正しい」「感じのよい」を意味する形容詞で、もとをたどると宮廷(corte)という語に行き着きます。なぜぶどうにこの名が付いたのかには、二つの話があります。ガヴィの保護協会によれば、ひとつは、港町ジェノヴァの貴族たちがこのぶどうを「宮廷のぶどう」として選び、広めたという話です。もうひとつは村の伝説で、528年、恋を父に許されなかったフランク王の娘ガヴィアがこの丘に逃れ、村は彼女の名をとってガヴィと呼ばれるようになりました。美しく「礼儀正しい」娘だった彼女が、ぶどうの名のもとになったともいわれます。協会自身も、どちらが本当かは決めていません。ガヴィのワインの決まりの文書は、このワインを「宮廷のために生まれた」と書いています。

記録に残るのは17世紀からです。決まりの文書によれば、1659年、モンタルデーオ(Montaldeo)の城とドーリア侯爵とのあいだの手紙に「木はすべてコルテーゼ」という畑が出てきます。イタリアのワイン情報サイト、クアットロカリチ(Quattrocalici)は、同じ1659年の記録を、ノーヴィ・リーグレ(Novi Ligure)の文書に残る「白いコルテーゼ」の畑として紹介していて、資料によって記録の出どころが違います。1798年には、トリノの農業協会の副会長だったヌヴォローネ伯爵が、ピエモンテのぶどうの最初の目録で、方言の名「コルテイス(Corteis)」としてこう書きました。
房はやや長めで、粒はかなり大きい。熟すと黄色くなり、食べてもおいしい。よいワインになり、よく実り、日もちもする。
どこで育てられているか
クアットロカリチによれば、コルテーゼの畑はほとんどがピエモンテ州の南東、アレッサンドリア県とアスティ県にあります。中心はガヴィの一帯と、オヴァーダ(Ovada)、アックイ(Acqui)、トルトーナ(Tortona)などのアルト・モンフェッラート(Alto Monferrato)の丘です。州の外では、隣のロンバルディア州とヴェネト州にわずかにある程度です。
アデレード大学のワイン経済研究センターの品種別データベースでは、畑はおよそ3,400ヘクタールです(EUの統計局 Eurostat の2020年の値)。同じデータベースの2010年の値は3,000ヘクタールほどで、クアットロカリチはこちらの数字を載せています。
ガヴィの畑があるのは、ピエモンテ州のいちばん南東の角、リグーリア州との境に近い11の村です。保護協会は、海から30キロほどの土地だと紹介しています。決まりの文書によれば、冬は長く寒く、アペニン山脈に近づくほど雪も多くなります。夏は、北に広がる平野より涼しく、風が通ります。協会は、リグーリアの海から吹く風とアペニンの雪が出会う土地だと書いています。
畑は丘の上だけで、平らで湿った谷底は外されています。土は場所によって変わり、北には「赤い土」、まんなかには泥灰土と砂岩が交互に重なる層、山に近い南には、地元で「テッレ・ビアンケ(terre bianche=白い土)」と呼ばれる、粘土まじりの泥灰土が出ます。協会によれば、この土にはかつて海の底だったことを示す化石が多く含まれています。

この一帯は、何世紀ものあいだジェノヴァ共和国の土地でした。保護協会によれば、平野と海を結ぶいちばん大事な道の上にあり、はじめは守りと商いの拠点、17世紀にはジェノヴァの名家が夏を過ごす屋敷の土地になりました。コルテーゼだけを植えた畑がつくられはじめたのは1856年で、カンビアーゾ侯爵の農園でのことです。それから数十年で、ガヴィといえば辛口の白ワインのことになった、と協会は書いています。
ヴェローナ県にも、このぶどうがあります。国の品種登録簿は、コルテーゼの別名として「ビアンカ・フェルナンダ(Bianca Fernanda)」を載せていて、ヴェローナ県のワインの表示に限って使える名前です。ガルダ湖の南東の白ワイン、クストーツァ(Custoza)の決まりの文書は、これを「コルテーゼの土地の系統」と説明しています。
コルテーゼが主役のワイン
DOCとDOCGは、産地や造り方が国の決まりで定められたイタリアの原産地呼称で、DOCGはそのうち生産の条件がもっとも厳しい区分です。表は、コルテーゼを主に使う呼称と、その割合です。
| ワイン | どんなワインか | コルテーゼ |
|---|---|---|
| ガヴィ(コルテーゼ・ディ・ガヴィ、DOCG) | 辛口の白ワイン。微発泡、スプマンテ(泡)、リゼルヴァもある | 100% |
| コルテーゼ・デッラルト・モンフェッラート(DOC) | 辛口の白ワイン。泡もある | 85%以上 |
| コッリ・トルトネージ・コルテーゼ(DOC) | 辛口の白ワイン | 95%以上 |
| ピエモンテ・コルテーゼ(DOC) | 白ワイン | 85%以上 |
| クストーツァ(DOC、ヴェネト州) | 辛口の白ワイン。ビアンカ・フェルナンダとして | ほかの3品種と合わせて70%以上(1品種45%まで) |
ガヴィは「ガヴィ」とも「コルテーゼ・ディ・ガヴィ(Cortese di Gavi)」とも名乗れます。ほかの品種は一滴も混ぜません。通常より長く熟成させるリゼルヴァ(Riserva)は、収穫の翌年の秋まで1年ねかせ、そのうち半年を瓶の中で過ごします。
ラベルに「del Comune di Gavi(ガヴィ村の)」とあるのは、11の村のうち、ガヴィ村そのもののぶどうでつくったものです。決まりは村の名を「del comune di …」の形で添えることを認めています。日本の通販では「ガヴィ・ディ・ガヴィ」という呼び方もよく見かけます。
保護協会の発表では、2025年に売れたガヴィはおよそ1,400万本で、そのうち91%が国外に出ています。

どんなワインになるか
ガヴィの決まりの文書によれば、色は濃淡のある麦わら色で、香りは控えめで繊細です。味わいは辛口で、さわやかで、全体がよくまとまっています。保護協会は、若いうちは緑がかった色合いで、新鮮な果物、白い花、柑橘、苦みのあるアーモンドの香りがし、熟成すると鉱物を思わせる香りが加わる、と説明しています。
クアットロカリチは、レモン、青りんご、サンザシの花の香りを挙げ、ときに塩気やチョークのような印象もあるとしています。酸がはっきりしていて、ボディは中くらいから軽めです。もともと香りの強い品種ではなく、多くはステンレスのタンクで低い温度で仕込み、ぶどうの香りと酸を残します。
アーモンドのようなほろ苦さは、ほかの呼称の文書にも出てきます。コッリ・トルトネージは味わいに「アーモンドの苦みがひとさじ」、コルテーゼ・デッラルト・モンフェッラートは「心地よい苦み」と書いています。
コルテーゼに合わせる食事
保護協会は、ガヴィとジェノヴァの縁を料理でも語っています。魚、脂の少ない肉、野菜を使うジェノヴァの貴族の料理に、このワインはよく合ってきた、という説明です。
ガヴィの村の料理として協会が挙げるのは、ラヴィオーロ・ガヴィエーゼ(raviolo gaviese)です。牛と豚の肉、卵、チーズ、ボリジとエンダイブの葉を詰めた、皮の薄いラビオリで、地元の肉のソース「トッコ(tocco)」で和えるか、器に入れてワインを注ぐか、何もかけずに食べます。手打ちのパスタは、季節によって、リグーリアでおなじみのペースト(pesto)でも和えます。菓子は、アーモンド、卵の白身、砂糖、はちみつでつくるガヴィのアマレッティ(amaretti di Gavi)です。
日本の食卓で試すなら、白身魚の塩焼きやカルパッチョ、あさりの酒蒸し、野菜をたっぷり入れた水餃子が、土地の料理に近い組み立てです。
