Vino Storia

ワインのお話

北海道 / 池田

十勝ワイン(池田ワイン城)

TOKACHI WINE

冬の寒さでぶどうの木が枯れてしまう十勝で、町の職員たちが山ぶどうを手がかりに、寒さに強い品種を自分たちでつくってきました。

  • 見学 予約不要
  • 見学無料
  • 試飲あり
  • ショップ
  • レストラン
芝生の丘の上に建つ、両端に円筒形の塔がある灰色の建物と、その前の駐車場
写真: ノボホショコロトソ / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

見学・予約

見学
予約不要の無料ミニワイナリーツアー(月〜金、11時15分と13時30分…
内容
無料ミニツアーは、ワイン製造棟(スパークリングワインの製造施設など)、地下熟成室、ブランデー蒸留室のうち2か所を日替わりで案内。有料ツアーは3か所を45分かけて案内し、そのあと30分の試飲(瓶内二次発酵のスパークリングワイン、樽で熟成させた山幸の赤ワイン、ブランデー原酒)
日時
無料ミニツアー 月〜金(土・日・祝日はなし)
11時15分、13時30分。有料ツアー 土・日・祝日のみ
11時15分、13時30分
所要時間
無料ミニツアー 30分/有料ツアー 約1時間15分
定員
各回10名
料金
無料ミニツアー 無料/有料ツアー 1人2,000円(未就学児は無料。運転する人などにはノンアルコールのプランがある)
申し込み
このページのフォームから。Vino Storia がワイナリーに確かめて、2営業日以内にご連絡します(手数料なし)
見学を申し込む

営業案内

営業時間
ワイン城 9時〜17時(入館無料)
定休日
年末年始(4階のレストランは火曜日も休み)
試飲
1階の試飲コーナーで有料(数種類の十勝ワインを少量ずつ。ブランデー、梅酒、ぶどうジュースもある)
ショップ
あり(1階のショッピングエリア。ワイン城でしか買えない商品もある)
飲食
4階にレストラン(10時30分〜17時、火曜定休。土曜の夜は予約制のディナー)とフードカウンター(9時〜17時)

有料ツアーは開始15分前までに1階のインフォメーションで受付をします。15分を過ぎると自動的に取り消しになります。
無料ミニツアーは途中から参加できません。
屋上の展望広場は冬のあいだ閉まります。
試飲をするなら、運転しない人と一緒に行くか、列車を使ってください。 情報は2026年10月27日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
北海道中川郡池田町字清見83-4
電車で
JR池田駅(特急「おおぞら」が停まる)。札幌から約2時間40分、帯広から特急で約16分、釧路から約1時間10分
車で
道東自動車道 十勝池田インターチェンジから約15分
帯広から一般道で約30分
とかち帯広空港から一般道で約50分
駐車場
無料(100台分)

見学の申し込み

このフォームは予約の申し込みです。お申し込みを受けて、Vino Storia が十勝ワイン(池田ワイン城)に空き状況を確かめ、2営業日以内にメールでご連絡します。そのご連絡をもって予約の確定となります。

お申し込みの手数料はかかりません。見学の料金がある場合は、ワイナリーの定める額を当日お支払いください。ご希望日は、今日から3日後以降の日をお選びください。

見学の日時: 無料ミニツアー 月〜金(土・日・祝日はなし) 11時15分、13時30分。有料ツアー 土・日・祝日のみ 11時15分、13時30分

定員: 各回10名

ワイナリーからの当日の連絡用

ワイナリーの話

十勝ワインとは?

十勝ワイン(TOKACHI WINE)は、北海道の十勝平野の東、中川郡池田町(いけだちょう)がつくるワインです。会社ではなく町の事業で、つくっているのは町の施設「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」です。丘の上に建つその建物がヨーロッパの中世の古城に似ているので、いつからか「ワイン城」と呼ばれるようになったと、研究所は書いています。

研究所は、1963年に果実酒の試験製造の免許を受け、国内で最初の自治体経営によるワイン醸造を始めたとしています。十勝はもともと、ぶどうが育たない土地でした。冬はひどく冷えこみ、晴れて乾いた日が続くので、ふつうに育てるとぶどうの木は枯れてしまいます。そこで町は、寒さに強いぶどうの品種を自分たちでつくるところから始めました。


冬に木を土に埋める町

池田町は、日照の時間が国内でも多いほうで、ぶどうが熟す秋には昼と夜の気温の差が大きくなります。研究所によれば、それがぶどうの糖度を上げ、糖と酸のつりあいをよくします。

高い場所の手すり越しに、木立と家並みの向こうへ平らな畑と低い山並みが広がる眺め
ワイン城から見た池田町。手前に町並み、その先に十勝平野の畑が広がる(2026年9月)ノボホショコロトソ / CC BY 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

問題は冬です。ふつうのぶどうは、冬のあいだ木を土の中に埋めて(培土)、寒さと乾燥から守らなければなりません。春にはその土をまた取り除きます。研究所はこの作業を、ほかのぶどうの産地にはない苦労だと書いています。

最初に手がかりにしたのは、町の野山に自生していた山ぶどうでした。調べると、アムール川の流域に自生し、ワイン造りに向くとされる「アムレンシス(amurensis)」の系統だと分かりました。研究所はさらに、フランスで育成されたセイベル13053という品種から、千本に一本ほど現れる「枝変わり」(突然変異した枝)を選び抜き、5シーズンをかけて赤ワイン用の「清見(きよみ)」を生み出しました。

清見も、冬には土に埋めなければなりません。そこで、清見と山ぶどうを掛け合わせて、埋めなくても冬を越せる品種をつくる試みが続きました。これまでに交配した組み合わせは2万1,000以上で、その中から生まれたのが「清舞(きよまい)」と「山幸(やまさち)」です。山幸は2020年に国際ブドウ・ワイン機構(OIV)の品種のリストに載り、日本のワイン用ぶどうとしては甲州、マスカット・ベーリーAに続く3番目になりました。リストに載っていないと、ヨーロッパで売るときにラベルに品種の名前を書けません。

町の直営の畑は、清見地区と千代田地区をあわせて35ヘクタールです。清見地区は黒い火山灰の土で水はけがよく、町がぶどうの試験を始めた場所です。十勝川に面した千代田地区は小石の多い南向きの斜面で、芽吹きが早いといいます。町の外では、1970年から仁木町、2002年から余市町の農家とも契約してぶどうを育ててもらっています。


歩み

1952年の十勝沖地震が池田町を襲い、翌年から2年続けて冷害で作物がとれませんでした。当時の町長、丸谷金保(まるや かねやす)は、秋になれば山には山ぶどうが実るのだから、冬の厳しい池田でもぶどうは育てられるはずだ、と考えます。町の農家の若者たちが1960年にブドウ愛好会をつくり、1963年に醸造の免許を得ました。

翌1964年には、山ぶどうからつくった「十勝アイヌ葡萄酒」が、ハンガリーのブダペストで開かれた国際ワインコンクールで銅賞を受けています。同じ年に、ワインを蒸留してブランデーをつくることも始めました。

ワインは町の暮らしにも入りこんでいます。研究所によれば、池田町の大人は1人あたり年に10リットル以上のワインを飲み、日本の平均の4〜5倍にあたるといいます。中学生は授業でぶどうの収穫をし、成人式ではそのぶどうでつくったワインが町から贈られます。ワイン城は2020年6月に改装を終えて開き直しました。研究所は、ワイン造りを「100年の大計」と考えていると書いています。


代表的なワイン

研究所は、十勝ワインがずっと辛口を守ってきたと書いています。寒い土地のぶどうは酸が強くなり、その酸を甘さで隠さずに出すことで、料理を引き立てるワインになるという考えです。もう一つのこだわりが、フランス産のオークの樽での熟成です。

山幸は、山ぶどう譲りの草木のような果実の香りと力強い酸に、野性味のある味わいの赤ワインです。研究所は、ジビエ(野生の鳥獣の肉)やジンギスカンのような北海道の肉料理、スパイスの効いたエスニック料理と合わせることをすすめています。

清見と清舞は、どちらも樽で熟成させた赤ワインです。清見はコクがあってつりあいのよい味わいとされ、清舞は清見ゆずりのほどよい酸味とコクがあるとされています。

日常向けのトカップは、輸入したワインと北海道産のぶどうを合わせてつくるシリーズで、商品の説明では、産地と品種の欄が「輸入ワイン(外国製造)・北海道産ぶどう」となっています。

調査時点(2026年10月27日)の公式サイトの税込価格(メーカー希望小売価格)は、山幸(2022年、720ミリリットル)が3,190円、清舞(同)が3,300円、清見(同)が3,410円、トカップの赤ワイン(720ミリリットル)が1,265円でした。

基本情報

創業
1963年(果実酒の試験製造免許を受けた年)
人物
丸谷金保(ワイン造りを発案した当時の町長)
安井美裕(池田町長。事業の代表者)
代表的なワイン
山幸 / 清見 / 清舞
公式サイト
tokachi-wine.com

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