Vino Storia

ワインのお話

石川 / 輪島

ハイディワイナリー

Heidee Winery

能登半島の西の海岸、輪島市門前町。兄妹がゼロから開いた海を見下ろす畑は、2024年の地震で地面が割れ、少しずつ力を取り戻しています。

  • 見学 予約制
  • 試飲あり
  • ショップ
澄んだ海が浅い砂浜に寄せ、湾の向こうに緑の丘と岬、海沿いの集落が見える
写真: Ruess1 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

見学・予約

見学
予約制・有料の見学(月・木・金・土・日、約30分、550円
内容
ぶどう畑と醸造所を案内する見学。希望すれば、醸造所内の試飲スペースで醸造家が選んだワイン1種(ミニグラス1杯、20ミリリットル)を試飲できる(別料金)
日時
月曜・木曜・金曜・土曜・日曜
11時、14時
所要時間
約30分
定員
個人は10名まで。11〜20名は団体として受け付け、20名を超えるときは2組に分けて案内
料金
見学 550円(1人)/試飲 1種330円(1人)/団体(11〜20名)の見学は1組5,500円
申し込み
このページのフォームから。Vino Storia がワイナリーに確かめて、2営業日以内にご連絡します(手数料なし)
見学を申し込む

営業案内

営業時間
仮設ワインショップ 11時〜17時
定休日
火曜日・水曜日
試飲
有料。醸造所内の試飲スペースで1種330円、追加は1杯275円。お酒を飲めない人と未成年には、ワイン用のぶどうのジュース
ショップ
あり(醸造所の正面、緑色のテントの仮設ワインショップ)

見学は中学1年生以上に限られます。
悪天候の日は醸造所だけの見学になります。
カフェとワインショップの建物は2024年の地震で失われ、カフェは休業中です。公式サイトは、新しいカフェ&ワインショップを2027年4月に再開すると告知しています(2025年11月)。
大雨の日などに臨時休業することがあります(2026年8月27日の例)。訪ねる前に公式サイトのお知らせを確かめてください。
試飲をするなら、運転しない人と一緒に行ってください。 情報は2026年10月27日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
石川県輪島市門前町千代31-21-1
電車で
金沢駅から電車で穴水駅へ(公式サイトの目安は約2時間30分)。穴水駅から特急バスかレンタカー
車で
金沢から のと里山海道 西山インターチェンジで降り、輪島方面へ約2時間(ビューサンセットホテルの跡地の近く)
駐車場
普通車15台、団体バス2台

見学の申し込み

このフォームは予約の申し込みです。お申し込みを受けて、Vino Storia がハイディワイナリーに空き状況を確かめ、2営業日以内にメールでご連絡します。そのご連絡をもって予約の確定となります。

お申し込みの手数料はかかりません。見学の料金がある場合は、ワイナリーの定める額を当日お支払いください。ご希望日は、今日から3日後以降の日をお選びください。

見学の日時: 月曜・木曜・金曜・土曜・日曜 11時、14時

定員: 個人は10名まで。11〜20名は団体として受け付け、20名を超えるときは2組に分けて案内

ワイナリーからの当日の連絡用

ワイナリーの話

ハイディワイナリーとは?

ハイディワイナリー(Heidee Winery)は、石川県輪島市の門前町(もんぜんまち)にあるワイナリーです。能登半島の西側、外浦(そとうら)と呼ばれる日本海の海岸沿いの小さな町で、海を見下ろす丘にぶどう畑と醸造所があります。名前は「アルプスの少女ハイジ」から取ったもので、ぶどう畑とワイナリーのあるスイスの村々の景色のような場所を、この土地につくりたいと考えたと会社は書いています。

会社は2011年3月に設立され、翌2012年の春、この土地の風土にほれ込んだ兄妹が、何もないところから畑を開きました。

2024年1月1日の能登半島地震で、この畑の地面は割れ、カフェとワインショップの建物は失われました。ハイディワイナリーはそのあとも畑の手入れと醸造を続け、地震から1年あまりで見学を再開しています。


海を見下ろす外浦の丘

畑は、日本海を見下ろす皆月鵜山(みなづき うやま)と千代の二つの地区にあり、7品種、およそ8,000本のぶどうが植えられています。アルバリーニョ(Albariño)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、セミヨン(Sémillon)、シャルドネ(Chardonnay)の白ぶどうと、カベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、メルロ(Merlot)、プティ・ヴェルド(Petit Verdot)の黒ぶどうです。2025年3月の会社の告知では、畑の広さは3.2ヘクタールでした。

会社の説明によれば、日本海に大きく突き出した半島なので季節風の影響を受けやすく、ぶどうが育つ春から秋は雨が少なく、日照に恵まれます。沖を流れる対馬海流のおかげで雪も少ないといいます。入り組んだリアス式の海岸となだらかな丘に囲まれ、日本海から吹き上がる冷たい風と、太平洋の側から流れ込む乾いた季節風が通るので、熱や湿気がこもらず、病気が出にくい地形だと書いています。

土は、礫岩(れきがん)や砂岩、泥岩などの堆積岩の上に重なる、小石まじりの粘土です。会社はここから「磯の香り」「塩分」「海のミネラル」の風味を含むぶどうが生まれると説明しています。2026年の収穫の報告では、夜に冷たい西風が吹いて気温が下がるため、熟しても酸が保たれやすいことを、この場所ならではの特性に挙げています。


歩み

門前町には、横浜の鶴見にある曹洞宗の大本山、總持寺(そうじじ)の祖院(そいん)があります。ハイディワイナリーの「相承(そうじょう)」のシリーズは、その縁から總持寺の御用達のワインとして使われ、全国の曹洞宗の寺の贈りものにもなってきたと、2016年の会社のお知らせは書いています。2018年には、のちの看板となる千里アルバリーニョの最初のヴィンテージ(収穫年)を仕込みました。

2024年1月1日の夕方、地震が起きたとき、代表の髙作正樹(たかさく まさき)は事務所でひとり棚卸しをしていました。会社の報告によれば、家族とスタッフは全員無事でした。レストランの建物は傷みがひどく、立ち入りを禁じるほどでしたが、醸造所に眠っていたワインのうち約25,000本は割れずに残り、割れたのはスパークリングワインの30本ほどでした。電気も水道も止まったなか、社員は懐中電灯を手に、樽で熟成中のワインの目減りを継ぎ足す作業を続けたといいます。

4月27日には、醸造所に緑色のテントを張って、5畳ほどの仮設ワインショップを開きました。同じ年の9月には、能登を記録的な大雨が襲っています。会社によれば、地面の隆起にともなう地割れで多くの根が傷み、樹の2割ほどが枯れました。地割れを埋め、垣根を補強し、2025年の春には、7品種で約2,100本の苗木を植え付けるためにボランティアを募りました。

見学は、修理と建物の撤去を終えた2025年4月7日に再開しました。2026年のソーヴィニヨン・ブランは4,105キログラムが穫れ、前の年の1,992キログラムから大きく回復したと会社は報告しています。


代表的なワイン

会社は醸造のテーマを、能登の「食」に寄り添うことだと書いています。日本海の青魚や里山の山菜と合わせることを考え、収穫年の入ったワインは、収穫から3年ほどで味わいがいちばん良くなるように造っています。発酵中は醸造所の温度を0.1度の単位で調整し、熟成にはフランス中部のアリエ(Allier)産のオーク樽を使っています。

千里アルバリーニョは、スペイン北西部ガリシア地方の白ぶどうで造る白ワインです。2018年から毎年少しずつ造られてきました。収穫したぶどうを1房ずつ手で選り分け、低温でゆっくり発酵させ、ステンレスのタンクだけで仕上げています。2025年は2026年4月4日に発売され、オンラインショップの分はその日のうちに売り切れました。

CLARA(クララ)は、シャルドネ100%の辛口の白ワインです。2021年はフランスのオークの新しい樽で発酵させ、8か月ほど熟成させています。2023年について会社は、やわらかな酸と甘い蜜、塩気のあるミネラルが舌の上を流れ、余韻にバニラやナッツ、バターの香りをともなったうまみが広がると説明しています。

相承には白ワインと赤ワインがあります。2016年に出たものは、白ワインがシャルドネと甲州、赤ワインがカベルネ・ソーヴィニヨンとメルロを、それぞれ樽で熟成させてから合わせたものでした。

調査時点(2026年10月27日)の公式オンラインショップの税込価格は、相承 ルージュ(2024年)が4,950円、千里 プティ・ヴェルド(2024年)が4,620円でした。千里アルバリーニョ(2025年、4,620円)とCLARA(2024年、5,720円)、相承 ブラン(2024年)は売り切れていました。日常向けの「カルテット」のシリーズは2,860円から4,180円です。

基本情報

創業
2011年(株式会社ハイディワイナリーの設立年)
人物
髙作正樹(代表取締役)
代表的なワイン
千里アルバリーニョ / CLARA(クララ) / 相承
公式サイト
heidee-winery.jp

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