たかやしろファーム&ワイナリーとは?
たかやしろファーム&ワイナリー(Takayashiro Farm & Winery)は、長野県中野市の竹原(たけはら)にあるワイナリーです。名前の「たかやしろ」は、ワイナリーの北にそびえる高社山(こうしゃさん)の、地元での呼び名です。ワインのほかに、りんごジュースやジャム、シードルも造っていて、近くの果樹農家から果物を預かってジュースやジャムに加工する仕事も引き受けています。
中野市の広報誌によれば、ワイナリーを興したのは、竹原地区で果樹を育ててきた農家の武田晃(たけだ こう)です。ぶどうの値打ちを高め、農業を生業(なりわい)として続けていくために、同じ農家の仲間とワイン造りを始めました。広報誌は、武田の言葉をこう伝えています。
うちは農業経営だから利益は追及しない。中野の人たちがワインを飲んでくれるだけで、俺は大好きな酒を毎日飲めるから
高社山の南のふもと
自社の畑は、高社山の南のふもとにあります。広報誌は、この土地を、標高400メートルあまりの扇状地で、日照時間が長く水はけがよいと説明しています。会社は、中野市を「生産量日本一の巨峰」の産地と呼び、この地域の気候がワイン用のぶどうにも向いているとしています。
ワイン用に育てている品種は多く、公式サイトの一覧には、黒ぶどうがカベルネ・ソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon)、メルロー(Merlot)、ピノ・ノワール(Pinot Noir)、タナ(Tannat)など8種類、白ぶどうがシャルドネ(Chardonnay)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、ヴィオニエ(Viognier)、アルバリーニョ(Albariño)、ドイツ生まれのシェンブルガー(Schönburger)など7種類並んでいます。食べるためのぶどうも育てていて、シャインマスカットやナガノパープル、クイーンルージュ、巨峰はスパークリングワインやジュースになります。
会社が公開している原料産地の一覧を見ると、ぶどうの畑は竹原のほか、若宮(わかみや)と大俣(おおまた)の三つの地区にあります。ワインの紹介ページは「自社農園100%」とうたっていますが、同じ一覧では、シェンブルガーは塩尻市、ピノ・ノワールは隣の木島平村(きじまだいらむら)の産と書かれています。広報誌(2015年)は、使うぶどうの94パーセントを自社で育てていると書いていました。
歩み
中野市の広報誌によれば、ワイナリーができたのは2004年です。広報誌が出た2015年の時点で、自社の畑は6ヘクタール、育てるワイン用のぶどうは18種類、造るワインは年に2万5千本から3万本ほどで、その6〜7割が長野県内で飲まれていました。武田はこれ以上量を増やすつもりはない、と広報誌にあります。
異常な天候の影響もあり、ぶどうの品質を保つ苦労は多いと広報誌は書いています。
その後も品種は増え、2026年10月の時点の公式サイトには、ピノ・グリ(Pinot Gris)のオレンジワインや、シャインマスカット、ナガノパープル、クイーンルージュのスパークリングワインが新しい商品として並んでいます。ぶどうのほか、りんごや桃、いちごなど、中野市を中心に集めた果物の産地も、一覧にして公開しています。
代表的なワイン
ヴィオニエは、同じ名前の白ぶどうでつくる辛口の白ワインです。会社は、育てるのが難しく、年に600本ほどしか造れないと書いています。プレミアムヴィオニエについて会社は、木が年を重ねるにつれて、ヴィオニエらしい香りが出るようになってきたと書いています。色は緑がかった淡い黄色で、黄色い花やアプリコットのような香りがあり、味はきりっとした辛口です。
ソーヴィニヨンブランは、自社の畑のぶどうを、ろ過しないで瓶に詰めた(ノンフィルター)白ワインです。ほのかな柑橘の香りがあり、すっきりした辛口で、よく冷やして食前に飲むことを会社は勧めています。もう一つのソーヴィニヨンブラン Cuvée TAKEROKUは、柑橘とハーブの香りが重なる辛口です。
カベルネソーヴィニヨンは、カシスやチョコレートのような香りに、少し強めの渋みと酸味が釣り合う赤ワインです。会社は、栓を抜いてから少し時間を置くと、いっそうおいしくなるとしています。
たかやしろエステートブランとエステートルージュは、自社の畑の何種類かのぶどうを合わせたワインで、会社はブランを「初めてワインを飲む方におすすめ」としています。ドイツ生まれのシェンブルガーは、酸味の穏やかな、なめらかな口当たりの白ワインで、会社はさっぱりした味の料理に合うとしています。
調査時点(2026年10月27日)の公式オンラインショップの表示価格は、720ミリリットルで、2023年のプレミアムヴィオニエが2,420円、2024年のソーヴィニヨンブランが1,870円、たかやしろエステートブランが1,650円、2023年のピノ・ノワール プライベート・リザーブが3,300円でした(送料は別)。

