コモロッコ ファーム&ワイナリーとは?
Komorokko Farm & Winery(コモロッコ ファーム&ワイナリー)は、長野県小諸市の飯綱山公園(いいづなやまこうえん)の中にあるワイナリーです。運営するのは、2019年7月に設立された株式会社Greve.t(グレーベ)で、ワイナリーとショップの棟に、レストランの棟を合わせた複合施設「スタラス小諸(STARRACE KOMORO)」として、2023年3月に開きました。
この会社の畑は、すべて耕作放棄地を開いたものです。会社は、標高や水はけ、土、地形を考えたうえで、誰もが手を付けたがらないような荒れた土地をあえて選んだと書いています。実際には大きな木が茂り、長いあいだ人が入っていない、雑木林や森に近い場所だったそうです。
浅間山の南に点在する畑
小諸は、北に浅間山がそびえ、南西を千曲川(ちくまがわ)が流れる町です。会社は、一年を通して雨が少なく、日差しが多く、昼と夜の気温の差が大きいことを、この土地を選んだ理由に挙げています。
畑はひとつにまとまっておらず、市内の標高650メートルから950メートルのあいだに散らばっています。2023年の時点で10か所あり、ブランドの紹介ページには、MASAMUNE、KAORU、ZEKKEI、TETUDO、SANDS、ONUMA、YAKINIKU、YAMANOKAMI といった区画の名前が、610から922までの数字とともに並んでいます。数字に単位は付いていませんが、会社の挙げる標高の幅とほぼ重なります。土には岩盤が多く、開くのはとても骨の折れる仕事でした。最初は重機が無く、スコップと草刈り機とチェンソーで、雨の日も雪の日も作業を続けたといいます。
植えているのは、ヨーロッパの品種が中心です。ピノ・ノワール(Pinot Noir)、メルロー(Merlot)、カベルネ・フラン(Cabernet Franc)、シラー(Syrah)、ピノタージュ(Pinotage)などの黒ぶどうと、シャルドネ(Chardonnay)、リースリング(Riesling)、ソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)、ピノ・グリ(Pinot Gris)、アルバリーニョ(Albariño)などの白ぶどうで、あわせて15品種を数えます。農薬は必要な分だけにとどめていると会社は書いています。
ワイナリーの建物は「大地」をテーマに内装をととのえ、タンク室にはステンレスのタンクとともに、卵の形をしたコンクリートのタンクが並んでいます。見学ツアーでは、トゥクトゥクに乗って近くの「ZEKKEI vineyards」まで行き、畑の話を聞いてから、ワイナリーに戻ってタンク室と樽庫を見て回ります。
歩み
会社のブランドの紹介によれば、ワイン造りに向いた土地を探して、日本の各地を回り始めたのは2016年でした。行き着いたのが小諸です。2019年、ふたりで1ヘクタールの耕作放棄地を開き、ヨーロッパのワイン用品種の苗木を植えました。最初の年に植えた畑から初めて収穫できたのは2021年です。
その後、重機が揃い、ワイン造りに加わる仲間も増えて、2023年3月の時点で畑は6.5ヘクタール、植えた苗木はおよそ1万8,000本になりました。同じ月にワイナリーが開き、ここでの仕込みが順に始まっています。醸造責任者の小船は、スタラス小諸のサイトで、創業のころは耕作放棄地や使われていない農地を優先して借り、木を切り、石を拾って土をつくるところから始めたと振り返り、いまは10か所の畑に約2万本を植えていると書いています。
資料によって数字は揃っていません。1万8,000本は2023年3月の時点の数で、2万本は日付の無いページの数です。最初のワインについても、商品のページには「1st Vintage 2022」の前に「0 Vintage 2021」の白ワイン・赤ワイン・ロゼワインが「完全限定生産」として並んでいます。
会社は、日本のワインの表示のルールが国税庁によって適用されたのが2018年であることを引き、日本でしかつくれないワインで、小諸を世界の銘醸地にしたいとしています。
代表的なワイン
最初の本格的なヴィンテージは2022年で、白ワイン、赤ワイン、ロゼワインの3本が造られました。どれも売り切れていて、商品のページには造った本数と、短い味わいの言葉が残っています。
1st Vintage 2022 Blancは、シャルドネ、リースリング、ソーヴィニヨン・ブランを合わせた白ワインで、860本が造られました。会社の言葉は「キュッとした酸味、天気の良い日に外で飲みたい」です。
1st Vintage 2022 Rougeは、メルローとカベルネ・フランの赤ワインで、968本が造られました。黒いベリーと赤いベリーが混ざり合い、少し草のような青さがあって、それが味の要素になっていると説明されています。
1st Vintage 2022 Roséは、ピノ・ノワール、ピノ・グリ、ピノタージュを合わせたロゼワインで、695本が造られました。赤いベリーの愛らしさがあり、「可愛いが、可愛すぎない」と書かれています。
会社のサイトは、2023年ヴィンテージを「en.」という名前のシリーズとして3種類出すと予告しています。ワインはワイナリーの中のショップで売られてきたほか、2026年1月には公式のオンラインショップが開きました。調査時点(2026年10月27日)にはオンラインショップを開けず、いま買えるワインと価格は確かめられていません。
