Vino Storia

ワインのお話

山形 / 鶴岡

月山ワイン山ぶどう研究所

Gassan Wine

修験者や村の人が野山の山ぶどうで酒をつくっていた山あいの村で、農協が酒造りの免許を取り、ワインを始めました。

  • 見学 可
  • 試飲あり
  • ショップ
緑の山を背にした道の駅の建物。尖ったアーチの柱が並ぶ回廊の奥に、四角い屋根の棟がある
写真: 掬茶 / CC BY-SA 4.0 / Wikimedia Commons(長辺1280pxに縮小)

見学・予約

見学
可(2026年4月23日のお知らせで「工場見学を不定期で開催」
内容
工場見学(内容の説明は公式サイトに無い)
日時
不定期
11時、14時(2026年はゴールデンウイークの5月3日〜5日に予定と告知)
所要時間
30分程度
料金
1人1,000円(税込)
申し込み
このページのフォームから。Vino Storia がワイナリーに確かめて、2営業日以内にご連絡します(手数料なし)
見学を申し込む

営業案内

営業時間
売店 10時〜15時(2026年4月23日のお知らせ)
定休日
売店 火曜・水曜・木曜(お知らせの営業日「月・金・土・日」から)
冬は休業(12月下旬〜3月末。公式サイトの「よくある質問」)
試飲
売店の試飲用ワインサーバーで無料(2026年4月23日のお知らせ)
ショップ
あり(売店)

売店は季節営業です。2025年は8月28日に「今年度の営業は終了」と告知し、2024年は12月2日から冬期休業に入りました。2026年は4月24日に再開し、11月3日の時点で終了の告知は出ていませんが、営業日と時間は年ごとに変わっています。訪ねる前に電話で確かめてください。
工場見学は不定期で、開催日の告知と予約の要否が公式サイトに出ていません。
売店が閉まっている時期は、鶴岡市日枝の「んめ農マルシェ」と、そのオンラインショップで買えます。 情報は2026年11月3日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
山形県鶴岡市越中山字名平3-1(道の駅「月山」月山あさひ博物村の中)
電車で
JR羽越本線 鶴岡駅から車で約30分(道の駅の交通案内の「鶴岡市街地より国道112号線で約30分」)
車で
山形自動車道 月山ICから国道112号線を鶴岡・酒田方面へ約25分(道の駅の交通案内)
駐車場
道の駅の駐車場 普通車130台・大型車9台(24時間利用可。道の駅の施設概要)

見学の申し込み

このフォームは予約の申し込みです。お申し込みを受けて、Vino Storia が月山ワイン山ぶどう研究所に空き状況を確かめ、2営業日以内にメールでご連絡します。そのご連絡をもって予約の確定となります。

お申し込みの手数料はかかりません。見学の料金がある場合は、ワイナリーの定める額を当日お支払いください。ご希望日は、今日から3日後以降の日をお選びください。

見学の日時: 不定期 11時、14時(2026年はゴールデンウイークの5月3日〜5日に予定と告知)

ワイナリーからの当日の連絡用

ワイナリーの話

月山ワインとは?

月山ワイン山ぶどう研究所は、山形県鶴岡市の越中山(えっちゅうやま)にあるワイナリーです。国道112号線沿いの道の駅「月山」月山あさひ博物村の中にあり、ワインは「月山ワイン」の名前で売られています。運営しているのは、地元の農協、庄内たがわ農業協同組合です。

ここの始まりは、野山に自生していた山ぶどうでした。公式サイトの歴史のページによれば、旧朝日村では、ワインという言葉も知られていなかった時代から、村の人や出羽三山の修験者が山ぶどうでどぶろくをつくり、体に効く酒として飲んでいたといいます。それを売り物にしようとしたとき、酒造りの免許を取りに税務署へ通ったのは、酒蔵ではなく農協でした。農協がみずからワインをつくっているところは、日本では多くありません。


山ぶどうと、北の甲州

山ぶどうは、日本の山に自生するぶどうです。粒は小さく、ひと粒に種を4つも抱えていて、公式サイトによれば果汁になるのは原料の55%ほどしかありません。それでも色は濃く、酸と渋みがしっかりしています。

はじめは山から採ってきた実でワインをつくりましたが、年によって糖度も量もばらつきました。そこで、当時はまだ例の少なかった山ぶどうの栽培に取り組みます。専門家にも「聞いたことがない」と言われたといい、山から採ってきた枝から良い系統を選び続けて40年あまりになります。いまでは糖度が18度を超える実も珍しくなくなったそうです。

いま使っているぶどうは、山ぶどうのほかに三つあります。ヤマ・ソービニオン(Yama Sauvignon)は、山ぶどうとカベルネ・ソーヴィニヨンをかけ合わせて、山梨大学で生まれた黒ぶどうの品種です。月山ワインでは1997年ごろから朝日地区で育てています。セイベル9110(Seibel 9110)はフランスで生まれた交配品種で、月山ワインの白ワインの大半を占めます。朝日地区の粘土の畑と、海に近い袖浦(そでうら)地区の砂地の畑で育てています。

いちばん話の多いのが、鶴岡市櫛引(くしびき)地区の西荒屋(にしあらや)の甲州です。公式サイトによれば、幕末のころ、庄内藩の家老が甲州を取り寄せて屋敷に植えました。ところが、房が垂れ下がる姿が「武道(ぶどう)が下がる」に通じ、武士の恥だとして植えるのをやめ、西荒屋の農家に譲ったのが始まりとされています。公式サイトはこの土地を、甲州が栽培される北限の土地とも書いています。栽培の歴史は、公式サイトの品種のページでは250年、農協の通販の商品説明では約270年と、数字がそろっていません。


歩み

公式サイトによれば、山ぶどうでワインをつくろうという話が村で持ち上がったのは、昭和40年代の後半のことでした。北海道で山ぶどう系のワインがつくられたと聞き、「山ぶどうならいくらでもある」と動き出したといいます。

いちばん苦労したのは免許の取得でした。酒税法をよく知らないまま税務署と交渉を重ね、半信半疑の農家に声をかけて、1979年に製造を始めます。翌年の国税局の鑑定は「良」で、ここで「月山ワイン」が生まれました。最初の年は、ロゼワインを3,000本つくったところからのスタートです。醸造は、農芸化学を学んだ技術者が誕生のときから担ってきました。

自生の山ぶどうでは品質が安定しないため、研修に出かけて栽培を学び、農家を募って原料をそろえていきました。公式サイトは、いまでは70ほどの農家が山ぶどうを育てていると書いています。

2025年の日本ワインコンクールでは、ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リー 2023が金賞を受けました。


代表的なワイン

看板のシリーズは「ソレイユ・ルバン(Soleil Levant)」です。

ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リーは、鶴岡市産の甲州だけでつくる辛口の白ワインです。シュール・リーは、発酵のあとワインを澱(おり)の上に置いたまま寝かせる造り方を指します。農協の通販は、フルーティーな香りとキレのいい酸を持つと説明していて、岩ガキなどの魚介をすすめています。2023年産は、2025年のKura Master(クラマスター)の日本ワイン甲州部門でも金賞を受けました。

ソレイユ・ルバン ヤマソービニオンは、ヤマ・ソービニオンだけでつくる辛口の赤ワインです。色は紫を帯びた深い紅色で、果実の香りと野性味のある味わいを、やわらかく仕上げたとされています。甘辛い味付けの料理に合わせるようすすめられています。

ソレイユ・ルバン ヴィティスコワニティは、朝日地区で選び抜いた山ぶどうからつくる辛口の赤ワインです。名前は山ぶどうの学名(Vitis coignetiae)から取っています。甘辛いタレの肉料理や、うなぎの蒲焼、ジビエに合うとされています。

月山ワインの出発点にあたるのが、月山ワイン山ぶどう酒です。山ぶどうだけでつくる、アルコールの低い甘口のお酒で、公式サイトは「昔なつかしい味」と紹介しています。

調査時点(2026年11月3日)の農協の通販の税込価格は、ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リーとヤマソービニオン(どちらも750ミリリットル)が2,310円、ヴィティスコワニティ(720ミリリットル)が3,300円、西荒屋の甲州だけでつくる西荒屋甲州(750ミリリットル)が2,750円でした。

基本情報

創業
1979年(旧朝日村の農協がワインの製造を始めた年。公式サイトの「月山ワインの歴史」による)
人物
庄内たがわ農業協同組合(運営)
代表的なワイン
ソレイユ・ルバン 甲州シュール・リー / ソレイユ・ルバン ヤマソービニオン / ソレイユ・ルバン ヴィティスコワニティ / 月山ワイン山ぶどう酒
公式サイト
gassan-wine.com

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