Vino Storia

ワインのお話

富山 / 南砺

ドメーヌ・ボー

Domaine Beau

砺波平野を見下ろす南砺市の丘で、ヨーロッパの14品種を育てているワイナリーです。富山の魚と合うワインを目指しています。

  • 見学 予約制
  • 見学無料
  • 試飲あり
  • ショップ
丘の上から見下ろした夏の平野。田んぼと林のあいだを高速道路が延び、遠くまで家々が散らばっている
写真: V.E.learn / CC BY-SA 3.0 / Wikimedia Commons

見学・予約

見学
予約制・有料のワイナリー見学(1人1,000円、試飲1杯付き、11時か14…
内容
農場と醸造所をスタッフが案内するワイナリー見学(スタンダードコース)。ほかに、案内のあとワインやぶどうジュースでカクテルを作るワインカクテル体験コースがある
日時
火曜〜日曜と祝日
11時または14時(10時〜15時のあいだなら開始時間を相談できる)
所要時間
30分〜1時間ほど
定員
1〜30名ほど(30名以上は相談)
料金
1,000円(高校生以上1人。試飲1杯付き。高校生未満は無料)/ワインカクテル体験コースは3,300円(1人。2〜10名、1日1組、20歳以上)
申し込み
このページのフォームから。Vino Storia がワイナリーに確かめて、2営業日以内にご連絡します(手数料なし)
見学を申し込む

営業案内

営業時間
10時〜16時
定休日
毎週月曜(祝日は営業)、年末年始。1月〜2月は天候により臨時休業することがある
試飲
有料(1杯200円、3杯500円)。見学なしで試飲だけなら予約不要
ショップ
あり(ワイナリーのショップ。窓から醸造設備が見える)

試飲をするなら、運転しない人と一緒に行くか、駅からタクシーを使ってください。運転する人と20歳未満の人の試飲はぶどうジュースになります。
定休日は2025年10月に火曜から月曜に変わりました。
2025年2月には大雪で入口が埋まり、臨時休業した日がありました。冬に行くときは公式サイトのお知らせを確かめてください。
予約フォームの返信が迷惑メールに振り分けられやすいと、公式サイトが注意を促しています。 情報は2026年10月27日時点で公式サイトなどから確かめたものです。条件は変わるため、お出かけの前に公式サイトでご確認ください。

アクセス

住所
富山県南砺市立野原西1197
電車で
JR城端線 城端駅か福光駅からタクシーで約10分
車で
東海北陸自動車道 城端スマートインターチェンジから約5分、または福光インターチェンジから約7分

見学の申し込み

このフォームは予約の申し込みです。お申し込みを受けて、Vino Storia がドメーヌ・ボーに空き状況を確かめ、2営業日以内にメールでご連絡します。そのご連絡をもって予約の確定となります。

お申し込みの手数料はかかりません。見学の料金がある場合は、ワイナリーの定める額を当日お支払いください。ご希望日は、今日から3日後以降の日をお選びください。

見学の日時: 火曜〜日曜と祝日 11時または14時(10時〜15時のあいだなら開始時間を相談できる)

定員: 1〜30名ほど(30名以上は相談)

ワイナリーからの当日の連絡用

ワイナリーの話

ドメーヌ・ボーとは?

ドメーヌ・ボー(Domaine Beau)は、富山県南砺市(なんとし)の立野原(たてのがはら)にあるワイナリーです。運営するのはトレボー株式会社で、社名の「トレボー(très beau)」はフランス語で「とても美しい」という意味です。会社は「美しい」を「正しい」「誠実」とも読みかえて、畑もワインも美しくあることを大切にすると書いています。

会社は富山を「ワイン不適作地」と呼ばれてきた土地だと書いています。それでもこの丘にワイナリーを開いたのは、ワインと日本酒を45年売ってきた一人の酒屋でした。目指すのは、富山の海の幸に寄り添うワインです。会社はこれを「身土不二(しんどふじ)」という言葉で説明しています。暮らす土地でとれたものを食べることが心と体の健康につながる、という考え方です。


散居村を見下ろす開拓地の丘

立野原は、東・西・南の三方を小高い山に囲まれ、北へ向かってゆるやかに下っていく丘陵です。会社によれば、晴れた日には北の遠くに富山湾が見えます。家々が田んぼの中に散らばって建つ砺波平野の散居村(さんきょそん)も見渡せるといい、会社はこれを「日本最大の散居村」と紹介しています。

この丘は、かつての開拓地です。会社の設立物語によれば、戦時中は演習場で、ワイナリーを建てようとしたころは民家もなく、跡継ぎのいない耕作放棄地が点在する荒れた土地だったといいます。

畑は2キロ四方ほどの範囲に点在しています。雨はやや多めで、ときおり医王山(いおうぜん)から強い風が吹き下ろしますが、ふだんはやわらかな風が吹き抜け、日の光に恵まれた場所だと会社は書いています。何年か造ってみて感じたのは、ぶどうに「美しい酸」が残ることだったそうです。

植えているのは、2024年の時点でヨーロッパの品種ばかり14種類です。富山の粘土質の土に合いそうなメルロー(Merlot)、どんな土地にもなじむシャルドネ(Chardonnay)、富山の気候に合うと考えたカベルネ・フラン(Cabernet Franc)とソーヴィニヨン・ブラン(Sauvignon Blanc)のほか、温暖な土地の品種のシラー(Syrah)やヴィオニエ(Viognier)、ドイツやフランスのアルザス地方で知られるリースリング(Riesling)とゲヴュルツトラミネール(Gewürztraminer)まで、富山でどんな顔を見せるかを試しながら育てています。


歩み

公式サイトの設立物語によれば、創立者の中山安治(なかやま やすはる)は、ワインと日本酒を売る仕事を45年続けてきた人です。酒の安売り競争で店の商売が苦しくなり、ほかの事業にも失敗し、さらに癌が見つかりました。命をとりとめたあと、「体が痺れるほど素晴らしいワイン」に出合い、酒を売るのではなく、その魅力を伝える側に回ろうと決めたといいます。支えてくれた地域への恩返しに、自分が死んでも100年、200年先まで残るワイナリーを造ろうと準備を始めたのは2018年、67歳のときでした。

富山県高岡市の出身だった中山にとって、立野原は「宝の山、まさに黄金の丘」に見えたそうです。ところが地元の人たちにとって中山はよそ者で、畑を買ったり借りたりする話はなかなか進みませんでした。一人また一人と説得して畑が増えるにつれ、荒れていた土地は緑の区画に変わっていきます。ある秋の日、地域の元町会議員が事務所を訪ねてきて、立野原がこんなに美しくよみがえったと礼を言って帰っていった、と物語は伝えています。会社が掲げる「情熱は伝播する」という言葉は、このころの経験から来ています。

2020年に醸造棟ができ、最初のワインが生まれました。醸造棟にはイタリア製とクロアチア製のステンレスのタンクが25本並び、ショップの窓からその設備を見ることができます。会社によれば、寄付やクラウドファンディング、ぶどうの樹のオーナー制度などで、これまでに1,000人を超える人から支援を受け、その全員の名前を醸造棟の壁に掲げています。

2024年は猛暑と害虫で、ぶどうの収穫量が大きく減りました。翌年の新年のあいさつで、会社はそのことを報告しています。2026年の秋には、初めて収穫できたシュナン・ブラン(Chenin Blanc)を仕込みました。


代表的なワイン

ワインには「立野原」の名前の付いたシリーズと「ドメーヌボー」のシリーズがあり、ほかに長野県の安曇野・須坂・高山村、山梨県の明野のぶどうで造るワインもあります。

立野原 シャルドネ樽熟成は、富山県産のシャルドネだけを樽でじっくり熟成させた白ワインです。2023年のものは、ミルクのようなやわらかな樽の香りに、樽から来る甘みとうまみが広がり、穏やかな酸とほのかな苦みが味を引き締めるとされています。

立野原 ナンサンブルは、淡いピンク色のロゼワインです。2024年のものはシャルドネ、シラー、メルロー、カベルネ・フラン、タナ(Tannat)の5品種を一緒に仕込んだもので、オレンジの皮のような渋みと苦み、酸があり、会社は胡椒などのスパイスの効いた料理に合わせることをすすめています。

立野原 ピノノワール レゼルブは、天気に恵まれた2023年のピノ・ノワール(Pinot Noir)の赤ワインです。熟成が進んだような、ややくすんだ色合いで、腐葉土やきのこのような香りにカカオが混じり、長く熟成させられそうな渋みがあるとされています。

変わったところでは、立野原 シャルドネ おりがらみがあります。日本酒の酵母(金沢酵母と呼ばれるものなど)で発酵させ、濾過せずに瓶に詰めた、やや甘口の白ワインです。バナナのような穏やかな香りに、吟醸酒のような華やかさが後味に残るといいます。

調査時点(2026年10月27日)の公式サイトの商品一覧(2026年1月現在)の税抜価格は、立野原 シャルドネ樽熟成(2023年)が5,000円、立野原 ナンサンブル(2024年)が3,300円、立野原 ピノノワール レゼルブ(2023年)が8,000円、立野原 シャルドネ おりがらみ(2025年)が4,200円です。「ドメーヌボー」のシリーズは2,700円から3,500円でした。

基本情報

創業
2018年(創立者の中山安治が南砺市でワイナリーの準備を始めた年。運営会社のトレボー株式会社の設立は2017年11月)
人物
中山安治(創立者)
西能徹(トレボー株式会社 代表取締役社長)
代表的なワイン
立野原 シャルドネ樽熟成 / 立野原 ナンサンブル / 立野原 ピノノワール レゼルブ / 立野原 シャルドネ おりがらみ
公式サイト
tresbeau.co.jp

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